授業力・学級経営力を高めるために〜「○○じゃないよ」(7)
今期は2017年夏に起こった出来事や感じたことを中心に
その中で言われたことを
ホットワード
と題して、執筆していきます。
私の教師としての思いなどが入っています。
つまり私の授業や学級経営で欠かせないことです。
お付き合いのほど、よろしくお願いします。
京都教育大学付属桃山小学校 樋口 万太郎
前にも書きましたが、私は自分のことを悪く言われることに対してはなんとも思いません。
しかし、自分が受け持った子たちであったり、自分より年下の方に対して傷つけるようなことを言われたときには・・・。
この夏、同じキーワードを数回聞き、久しぶりにブラック全開になりました。
そのキーワードとは
「もう君は実践家じゃないよ」
と後輩に向かって言った数名の先生と出会ったのです。
この夏だけで数回です。なぜこの夏に集中したの!?と思うくらいです。
後輩たちは若くして現場を離れました。
ここでいう現場とは小学校や中学校のことを言っています。
正直に書くと、私もこう言われた方々のように思っていた時期がありました。
20代の頃、授業をしていない先生は実践家ではないと思っていました。
自分自身が担任から外れたとき、研究会などで実践を紹介したり、原稿を書いたりすることが苦しかった経験があります。
だから、そのように思ったこともあります。
「実践家は子供と授業してなんぼ」だという思いでした。
しかし、今は違います。
私自身、後輩が進んだ道に誘われたことがあります。
しかし、断りました。
いつまでも担任にこだわったのです。
ただ、誰かはその役割をしてくれないとまわりません。
自分よりも年下の先生がそこで頑張っています。
これまでと環境が異なり、とても大変と言う声もよく聞きます。
そんな中、実践を公開されているのです。
肩書きがついていますので、もし未熟な実践だとした場合の反響というのは、以前に比べて大きいものでしょう。
リスクが大きいことでしょう。
私が所属している関西算数授業研究会では夏に大会があります。
毎年、18本以上の授業が公開されています。
その授業者の中には教頭先生もいます。
もう来年度の授業者に立候補もされています。
教頭先生ですので、担任ではありません。毎日何時間も授業をするわけではありません。
でもこの先生は実践家と言えないのでしょうか・・・。
こんな熱心な先生、どう考えても実践家です。立派な実践家です。
そんな様子を見ると、上のようなことは口が裂けても言えないなと思うようになりました。
過去の自分の考えを本当に後悔しました。
そして、以前先輩に
「その立場を経験したことない人がその人のことを悪く言うな」
とアドバイスされたことがあります。
上のキーワードを言われた方は、私よりも年上の方々です。
年上だからブラック全開になっただけではありません。
後輩のことしっかり理解したれよ という気持ちに加え、
昔の自分を見ているようできっと嫌気がさしたのだと思います。
今はそのようなことを思っていません。
もう1度、言います。今はそのようなことを本当に思っていません。
実践家か実践家でないかはその人が決めればいいことです。
他の人がとやかく言う問題ではないんです
と言うことで今回はこれで終わります。
過去に私の発言で嫌な思いにさせてしまった方がきっといることでしょう。
すみませんでした。
続く
樋口 万太郎(ひぐち まんたろう)
京都教育大学附属桃山小学校
みんなが「わかる」「できる」、そして「楽しい」授業を目指し、目の前にいる子に応じた指導を行っています。キーワード「学級経営」「算数」「タブレット端末」。
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