2022.09.26
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

☆今すぐ使える☆1%の努力でできる算数の授業スキル「文章問題を作るときは簡単な文にする」(No.18)

今回紹介する算数の授業スキルは、算数の授業を得意とする先生の9割が実践しています。
しかも、とっても簡単で、今すぐ使えて、たった1%の努力でできる算数のスキルなのです。今回はそのスキルの第18弾「文章問題を作るときは簡単な文にする」について紹介します。

東京学芸大学附属大泉小学校 教諭 神保 勇児

文章問題を作るときは簡単な文にする

先日、ある算数の研究授業の指導案検討会に参加しました。研究授業で使われる問題の多くは、先生の自作によるものが多いと思います。例えば、文章問題についてです。まず、教科書にある問題です。(場面は少し変えてあります。)

ーーーーーーーーーーーーーーーー
輪ゴムで動く車の走った長さを比べます。
赤は3m走りました。
青は赤の2倍、黄は青の4倍走りました。
黄は何m走りましたか。
ーーーーーーーーーーーーーーーー

この問題は、赤をもとの量として、その何倍かを考えていきます。子供は、青と黄色の走った長さを求めるために計算をします。ここで、「青は赤の2倍」という部分に注目してみましょう。
素直に式に表してみると、6=3×2と表すことができます。でも、求める式は3×2=6となります。ちょっとした違いですね。しかし、文章題が苦手な子にとっては、「青は赤の2倍」が3×2=6と表すことを難しく考える子もいるのです。

ここで、「青は赤の2倍」を「赤の2倍は青」という文に変えてみましょう。式は3×2=6になります。ここで、先ほどの文と比べてみましょう。赤の長さは3mです。

「青は赤の2倍」「赤の2倍は青」
 3×2=6              3×2=6

後者の方が「赤の2倍は青」という文と式の表し方が似ていることが分かると思います。同じような考え方で、「黄は青の4倍」についても考えてみましょう。青は6mです。

「黄は青の4倍」「青の4倍は黄」
 6×4=24              6×4=24

これも、後者の方が「青の4倍は黄」という文と式の表し方が似ていることが分かります。

では、このやり方で問題文を変えてみましょう。

ーーーーーーーーーーーーーーーー
輪ゴムで動く車の走った長さを比べます。
赤は3m走りました。
赤の2倍は青です。
青の4倍は黄です。
黄は何m走りましたか。
ーーーーーーーーーーーーーーーー

このように、文章問題をもとの文章よりも立式しやすくすることができました。少人数クラスで算数をすることもあると思います。そんな時、コースによっては、今回のように思い切って文章問題を簡単にしてみるのも一つの手立てになると思います。

今回のスキル「文章問題を作るときは簡単な文にする」はいかがだったでしょうか。ご自身の学年の単元でぜひ活用してみてください。
今回のスキルにつながる内容は、授業スキルアップ研究会でも扱っていきます。また、話し合いの進め方などについては『子供がなぜか話したくなる 算数ファシリテーション入門』(東洋館出版社)や『学び合いコーディネートスキル60』(明治図書)で扱っていますので、ぜひ参考にしてみてください。

算数の授業のお悩みごとや困っていることを募集中

教育つれづれ日誌の私のコーナー限定ですが、先生方が日頃ご指導されている算数の授業についてのお悩みごとや困っていることを募集しています。
もし現在(2022年4~9月)、算数の授業でお悩みや困っていることがありましたら、下記の入力フォームをクリックして、お知らせください。不定期ですが、応募のあった内容を整理して、解決していけるようなコーナーを私の連載の中で作りたいと思っています。無記名のアンケートですので、記入フォームには、ご自身の名前やメールアドレス等の個人情報、その他、学校や地域、他の個人が識別できるような情報は記入しないようにお願いします。
全てのお悩みにお応えすることはできないかもしれませんが、少しでも先生方の力になりたいと思っています。

<算数の授業のお悩みごとや困っていること入力フォーム>  
※学びの場.comの外部サイト(Googleフォーム)にリンクします。

※※アンケートにご記入いただいた内容は、学びの場.com編集部と共有させていただく場合があります。

神保 勇児(じんぼ ゆうじ)

東京学芸大学附属大泉小学校 教諭


2020年度はコロナウィルスでの休校期間でオンライン授業を多く行うことがありました。その時に得た、オンラインでも使える問題の見つけ方、子供の自力解決の見取り方、つぶやきの拾い方、発表検討のさせ方など紹介していきます。
「jimbochanのブログ」https://jimbochan.hatenablog.com/

同じテーマの執筆者
  • 樋口 万太郎

    京都教育大学付属桃山小学校

  • 酒井 淳平

    立命館宇治中学校・高等学校 数学科教諭(高校3年学年主任・研究主任)

  • 藤田 孝介

    横浜市立入船小学校 教諭

  • 羽渕 弘毅

    兵庫県公立小学校 教諭

  • 松田 翔伍

    名古屋市立御器所小学校 教諭

  • 森 寛暁

    高知大学教育学部附属小学校

  • 丸山 裕也

    信州大学教育学部附属特別支援学校 教諭

  • 宮澤 大陸

    東京都東大和市立第八小学校

  • 川島 隆

    浜松学院大学 現代コミュニケーション学部子どもコミュニケーション学科准教授

  • 五條 晶

    沖縄県宮古島市立東小学校 教諭

関連記事

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop