2022.07.25
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☆今すぐ使える☆1%の努力でできる算数の授業スキル「簡単な数に置き換える」(No.15)

今回紹介する算数の授業スキルは、算数の授業を得意とする先生の9割が実践しています。
しかも、とっても簡単で、今すぐ使えて、たった1%の努力でできる算数のスキルなのです。今回はそのスキルの第15弾「簡単な数に置き換える」について紹介します。

東京学芸大学附属大泉小学校 教諭 神保 勇児

簡単な数に置き換える

小数の筆算

算数では、一見難しいと思える問題でも、「簡単な数に置き換える」ことによって、解決の糸口につながることがあります。例えば、5年生「小数のわり算」の余りのある計算の学習場面です。5.2÷0.6の答えは何になるかを考えました。その時の様子です。

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児童:(図にある筆算を書く)余りは4になります。
先生:(5.2÷0.6=8.66あまり4と板書した。)
児童:違うよ。余りは0.4だよ。
先生:ということは、式は5.2÷0.6=8.66あまり0.4ですね。
児童:はい。
教師:余りが4という人と0.4という人がいますね。では、余りが0.4でいいということをどうやって確かめたらいい?
児童:確かめの計算をしたらいい。

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複雑な計算でも解決の糸口を見つける

そこで、実際に確かめの式を作ろうとします。確かめの式は0.6×8.66+0.004=5.2なのですが、どんな式になるのか思いつきません。そこで、先生は「小数同士のわり算の式は数が複雑だから、確かめの式がわかりづらいね」と問いかけました。

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先生:小数同士のわり算の式は数が複雑だから、確かめの式がわかりづらいね。
児童:だったら、もっと簡単な数で考えればいいんじゃない?(13÷4=3あまり1を書きました。そして、4×3+1=13と確かめの式を書きました。)
児童:わかった、割る数の4と答えの3をかけて余りをたせばいいんだ。
児童:じゃあ、0.6×8.66+0.4にすればいいってことだね。
先生:なるほど。簡単な数に置き換えて計算すれば、わかりやすいね。いいアイデアだ。

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このように、簡単な数に置き換えて計算すれば、複雑な計算でも解決の糸口を見つけることができます。このような場面が出てきたら、先生が価値づけすると良いです。また、子どもたちからでてこない場合は、先生から簡単な式に置き換えて計算することを伝えても良いでしょう。子どもたちが簡単な数に置き換えて計算することの良さを感じるようにすることが大切です。

この授業では、余りを0.4になると考えて、確かめの式をつくると、0.6×8.66+0.4=5.596になってしまいました。本当は5.2になるはずだったのに、ならなかったわけです。そこで、子どもたちは0.6×8.66=5.196になることから、5.2から5.196を引けば、余りがわかることを見つけました。そして、5.2-5.196=0.004になるので、余りが0.004ということがわかりました。授業では、筆算の5.2から真下に小数点を下すと、余りが0.004になることをまとめました。

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神保 勇児(じんぼ ゆうじ)

東京学芸大学附属大泉小学校 教諭


2020年度はコロナウィルスでの休校期間でオンライン授業を多く行うことがありました。その時に得た、オンラインでも使える問題の見つけ方、子供の自力解決の見取り方、つぶやきの拾い方、発表検討のさせ方など紹介していきます。
「jimbochanのブログ」https://jimbochan.hatenablog.com/

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