本物に触れる驚きと感動が、学びのきっかけに
「サイエンスリテラシー」で課題探究型の学習を
横浜サイエンスフロンティア高校では、先端科学技術の「ほんもの体験」や国際交流などを通じて「驚きと感動」を与え、知的好奇心を原動力に「知の探究」を深めていくという教育方針のもと、教育内容でも新たな試みを数多く取り入れています。
最大の特色は、総合的な学習の時間を活用した課題探究型の学習プログラム「サイエンスリテラシー」です。学校として重視する先端科学4分野(生命科学、ナノテク・材料、環境、情報通信)から各自が興味のある題材を掘り下げて学習し、校内の発表会や外部の科学オリンピックなどで成果発表するというものです。
「サイエンスリテラシー」には専任の教員を置き、科学技術顧問の先生方との連携で指導します。さらに少人数のグループ学習に対応するため、提携先の大学生・院生にもアシスタントとして指導に加わってもらいます。年齢の近い学生と交流することは、生徒が自らの進路を考えるキャリア教育にもつながるでしょう。
理数教育の一方で、英語でのコミュニケーション能力の育成も重視しています。自分の意見を相手に的確に伝えるためには、英語はもちろん、その前提となる国語力と論理的思考力も必要。国語・英語・情報などの教科指導に力を入れ、自分の学習成果を英語でプレゼンテーションできる力を育てることが目標です。
★参照:「教育内容」
生徒のやる気をかき立てるさまざまな工夫
生徒たちの力を伸ばすために私たちがもっとも重視しているのは、学習への意欲や好奇心を高めること。子どもの理科離れが指摘されて久しいですが、その要因のひとつは実験や体験的な学習の不足だと思います。大半の小学生は、実験や観察に喜んで参加する「理科好き」なのに、中学や高校のどこかで興味が途切れてしまうのです。その点この学校には、サイエンスやテクノロジーへの興味が途切れないしかけがあります。
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| 学校の前庭には、ニュートン邸にあったリンゴの樹や、メンデルが研究に使ったブドウの樹に由来する記念樹を植える予定。鶴見川の生態系も含め、サイエンスへの興味を刺激する素材を、身近な場所にちりばめている。 |
科学技術顧問による直接指導や、先端科学技術分野の実験などの「ほんもの体験」もそうですし、学習成果の発表で高い評価を受けた生徒は、企業の寄付金で海外研修に派遣するなど、がんばりたくなるような「ごほうび」も用意しているんです。
実験室には走査型電子顕微鏡やガスクロマトグラフ質量分析装置といった大学院レベルの専門機器が多数配置されるので、生徒のライセンス制度の導入も考えています。メーカーや大学の先生から生徒が講習を受け、十分に扱える技術が身についたら「免許証」がもらえる。やってみたい、触ってみたいという興味を刺激する工夫です。
さらに今後は、市のはまぎん こども宇宙科学館などと連携し、夏休みに子ども科学教室を校内で開催したいと思っています。こうした場で子どもを指導することは生徒たちの知識の整理にもなりますし、地域の子どもたちにサイエンスの魅力をアピールすることにもつながるでしょう。 |