2022.10.11
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小規模校で先生方に「ゆとり」を生み出すための校内環境の整備 (9)

今期も連載を担当させて頂くことになりました深見と申します。どうぞよろしくお願いいたします。学校の整理整頓をすすめていくと、思わぬものがたくさん出てくることが。そんな一つが、たくさんのパソコンソフトやDVD(ビデオも)です。どうやって保管すると良いのか、処分したほうが良いのか。いろいろな悩みがありますが、こんなふうにしています...という取組をご紹介します。

北海道公立小学校 教諭 深見 智一

かつて使われていたパソコンソフト、どうしたら良いのか…

いらなくなったテレビを処分するのは、費用がかかります…

一人一台端末が当たり前となった今の時代、タブレット端末の活用が日常的に行われています。アプリをダウンロードすることで、子どもたちがより学習しやすくなったり、定着を図るのに役立ったりすることが簡単にできるようになりました。
同時に、かつて使われていたパソコンソフトが、行き場所を失ったまま学校に保管されている状態が続いています。一つの学級の児童数40人を目安に購入されていたものは、同じソフトが40枚もあることに…。そもそも、タブレット端末の導入により、学校にパソコン自体がなくなってしまっているので、活用の方法もありません。

思い切って「処分したい!」と思うのが本音ですが、様々な事情でそうすることがすぐにいかない場合もあります。そのままにしておくこともできますが、スペースの有効活用を考え、段ボール箱に表示をつけて保管することにしました。

このほかにも、いろいろなDVDソフトが…

棚にはたくさんのDVDが保管されていて…

学校には、様々な企業や団体から送付されてきた「〇〇教育」に関するDVDソフトも多く保管されています。小学校の学習に役立ちたいという社会貢献の目的や、小学生に是非知ってもらいたいという熱い思いで作られたものが多く、学校が大切にされていることの証の一つと言えるかもしれません。そして、ウェブサイトで動画が公開されていなかった時代には、優れた視聴覚教材として積極的に活用されていたのだと思います。

ただ、時は変わり、ウェブサイトで高画質の動画をダウンロードして簡単に見られる時代になった今、ケースにしまって保管されるDVDソフトは、これからどうなっていくのでしょうか。DVDのほうが回線の混雑などに左右されることなく安定して見られる良さがありますが、DVDプレーヤーがないと再生できない(パソコンにもDVDプレーヤーがついていないものも増えてきました)という課題もあります。

学校にたくさん保管されているDVDの中には、きっとたくさんの優れた教材があると思います。でも、それを活用する教員の側に、それらを探し出す時間がない、じっくり見たり、見つけたりする時間を確保するのが難しい…というのも現状で、貴重な教材が埋もれしまっている残念な状況です。学校に届いたDVDソフトなどを教職員にどのように周知するかというのは学校側の課題とも言えるでしょう。

関連してこんな問題も…

校内で整理整頓を担当していると、「あれって、どこにしまってある?」というお尋ねや、「〇〇教室の△△(←教材など)、捨ててもいいよね?」という相談がいろいろと来るようになりました。
なかには、それは私の担当外で、判断しかねるということも時折あります。今回のテーマに関わって、ある若い先生が、「教室に置いてある『ビデオデッキ』っていつ使うんですかね?」と尋ねてこられた時には、少しドキッとしました。このお話の続きは、次回にご紹介させて頂きます。

深見 智一(ふかみ ともかず)

北海道公立小学校 教諭


書籍等で取り上げられることがあまり多くない1学年につき1学級の単学級の学級経営、複式学級の学級経営について、これまでの実践や量的調査の結果をもとに、効果的な実践例を発信していきたいと考えています。

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