4D授業を目指して⑧〜2D授業とは③〜(8)
みなさんの授業は4Dになっていますか?
1Dではありませんか?それとも2D?3D?
4Dとはなんのことでしょうか?
京都教育大学付属桃山小学校 樋口 万太郎
前回の続きです。
子どもたちは毎時間必ず取り入れられたペア活動に対して、
「えー、またペア!?」
「一人で考えたい」
といった声が子どもたちから聞こえるようになったのです。
子どもたちがペア活動に嫌悪感をしめしたのです。
私は少し以外でした。
そう思って、自分の授業を振り返ってみると、毎時間ペア活動を取り入れているわけではないということに改めて気がつきました。
自力解決の前に必ずペア活動
全体で共有する前に必ずペア活動
ということはしていないのです。
私はペア活動を取り入れる理想のタイミングは、
「子どもたちがペアで話し合いたい」というタイミング
です。今のペア活動の多くは「できたことや知っていることの伝達」で終わってしまっている場合があります。低学年のうちはこれでも構わないかもしれません。しかしいつまでもこれでは困ります。
そこで、私は次の4つの場面でペア活動を取り入れるようにしています。
・既習の知識をもとに考え悩んでいる場面
・子供の表情から話し合いたいと感じた場面
・多様な考えが出てきた場面
・課題を達成するために協働的に学んだ方が良いという場面
子どもが上のように発言した放課後、授業について話し合いをしたとき、
「明日からペア活動を授業に取り入れるのを禁止」
と実習生に伝えました。
「禁止!?」
という反応の方もいましたが、実はもう1つ、気になっていたことがありました。
それは、
「ペア活動によって授業のリズムが悪くなっている」
ということです。
ペア活動を行なって、全体で考えを交流するという流れが、何かダラっとしてしまうのです。
これは私が思う感覚的なところがあるのでしょうが、この理由も伝えた時には、何か実習生もナットクしているようでした。実習生も思ったところがあったのでしょう・・・。
次回に続く
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樋口 万太郎(ひぐち まんたろう)
京都教育大学附属桃山小学校
みんなが「わかる」「できる」、そして「楽しい」授業を目指し、目の前にいる子に応じた指導を行っています。キーワード「学級経営」「算数」「タブレット端末」。
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