2017.06.08
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

4D授業を目指して⑤〜授業におけるあたりまえ(5)

みなさんの授業は4Dになっていますか?

1Dではありませんか?それとも2D?3D?

4Dとはなんのことでしょうか?
4Dを目指しましょう!

京都教育大学付属桃山小学校 樋口 万太郎

さて前回から4D授業から脱線してきているようですが、脱線ではありません笑

多分・・・笑

今回伝えたいことは、普段あたりまえのようにしていることが、「本当にあたりまえのようにしないといけないのか」ということです。

・ ノートは必ず授業中にとらないといけないのでしょうか。

・ 授業の最初は必ず挨拶をしないといけないのでしょうか。

・ めあては必ず書かないといけないのでしょうか。

・ 教師は板書を必ずしないといけないのでしょうか。

・ 1時間の流れがわかるように板書は、授業中に消したらダメなのでしょうか。

・ 発表するときは必ず手をあげないといけないのでしょうか。

・ 必ず座って勉強しないといけないのでしょうか。

・ 自力解決のときは必ず1人で考えないといけないのでしょうか。

・ 先生は採点をするとき、必ず赤ペンでないといけないのでしょうか。

・ 宿題で必ず音読をしないといけないのでしょうか。

・ 発表を聴くとき、必ず手は膝の上でないといけないのでしょうか。

どれも「あたりまえのように」指導している方がいます。

授業とは離れますが、こんなあたりまえに関する疑問があります。

・終わりの会を必ずしないといけないのでしょうか。

・朝のスピーチを必ずしないといけないのでしょうか。

「どうしてシャーペンを使ったらダメなのですか」

と質問されたとき、子どもたちが納得する答えを返すことができるでしょうか。

一喝するのは、最悪です。それと同じことです。

もし上記のことに子どもから質問されたとき、子どもたちが納得できる答えを言えますか??

もし言えないのであれば、そのことは必要ないのかもしれません。

これらのあたりまえを改めて再考したとき、新たな授業観が見えてくるのかもしれません。

前回の記事で、「この春、新しく先生になられた方でも、ある程度の授業観というものを持っています。」ということを書きました。

「私の授業観は毎年アップデートされています。だから、過去と同じようにはできないかもしれない。日々、授業がうまくいくか悩んでいます。」

と言ったときに若い人に驚かれたことがあります。同じ学年を何回か持つと、授業5分前に教科書を開いても、それなりの授業ができるようになります。貯金のように授業観が自分の中に溜まっていくのでしょう。そういった貯金はもちろん大切なことですが、その貯金を使いながらする恐さも感じます。貯金を使い切ったとき、貯金額を超えるようなことがあったときにどうするのかということです。

10年前の子どもと現在の子どもの状況は異なります。2年連続で同じ学年だったとしても、去年と今年の子では状況が違います。もしこれまでに経験してきたこと以上のことが起こったらどうするのかということです。また10年前より現在の方がICTを使った授業が増えてきました。ICTが使えないから、そういった授業をしませんでは、目の前の子たちが不幸です。

だから、私は貯金も大事にしつつ、アップデートをするように心がけています。

続く

宣伝

・ただただ面白い授業を追究する会 エピソード2(6月10日)

http://www.kokuchpro.com/event/tadaomo2/

授業力&学級づくり研究会 7回公開学習会(7月1日)

今の授業がより主体的・対話的になる秘訣をさぐる!

http://www.kokuchpro.com/event/jyugaku7/

樋口 万太郎(ひぐち まんたろう)

京都教育大学附属桃山小学校
みんなが「わかる」「できる」、そして「楽しい」授業を目指し、目の前にいる子に応じた指導を行っています。キーワード「学級経営」「算数」「タブレット端末」。

同じテーマの執筆者
  • 安居 長敏

    滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長

  • 石丸 貴史

    福岡工業大学附属城東高等学校 教務主任

  • 大谷 雅昭

    群馬県藤岡市立鬼石小学校 教諭

  • 郡司 竜平

    北海道札幌養護学校 教諭

  • 中原 正治

    元徳島県立新野高等学校 教諭

  • 鷺嶋 優一

    栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭

  • 中川 宣子

    京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究会

  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

  • 大吉 慎太郎

    大阪市立放出小学校 教諭

  • 松田 翔伍

    名古屋市立御器所小学校 教諭

  • 森 寛暁

    高知大学教育学部附属小学校

  • 清水 智

    長野県公立小学校非常勤講師

  • 深見 智一

    北海道公立小学校 教諭

  • 齋藤 大樹

    浦安市立美浜北小学校 教諭

  • 神保 勇児

    東京学芸大学附属大泉小学校 教諭

  • 宮澤 大陸

    東京都東大和市立第八小学校

  • 川島 隆

    浜松学院大学 現代コミュニケーション学部 子どもコミュニケーション学科 教授
    前浜松学院大学短期大部 幼児教育科 特任講師

  • 平野 正隆

    東京都品川区立学校

  • 山口 小百合

    鹿児島市立小山田小学校 教頭

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop