2018.04.19
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大型連休明けに,確認する5つのこと

もう,19日!子どもたちと出会って,10日目という先生もおられるのではないでしょうか。
私は,もうすでに疲労困憊......。大型連休は,休ませてもらえるのかなと,気をもんでいます。
その大型連休対策を少し先取りします。
お茶でも飲みながら,読んでいただけると幸いです。

この時期の過去記事です。

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV) 関田 聖和

1.子どもたちの疲労度の確認

大型連休の疲れは,大人だけではありません。
子どもは少し事情が異なります。

遅寝,遅起きになり,生活リズムが崩れていることがあります。
大人では,生活リズムの習慣を戻すために,約2週間かかると言われています。
朝起きる時刻,寝る時刻を決めて取り組んだ場合の話です。

子供たちは,元に戻すのに時間がかかる場合があります。
事前に学級通信などで,注意喚起をしていてもよいでしょう。

またもう一つあります。それは,

 新年度からの緊張による疲れ

です。

特に,子どもたちにプレッシャーをかけてしまう先生のクラスには,多いようです。
大型連休明けに,学校に来れなくなることも少なくないのだとか。

この時期に,
「去年は,荒れとったのに,今年は,楽やないか!」
なんて言っている先生は,もしかすると,大きな過ちをしているかもしれません。
なぜなら,4月の子供たちは,新しい先生への対応で一生懸命だからです。
緊張度マックス!で頑張っています。
これに疲れてしまった子どもが,しんどくなるのです。
体調に出るだけでなく,いらいらがつのり,他者への攻撃に出るケースもあります。

子どもも先生も,肩の力を抜くことができる「ほどほど」感は,大切です。


2.学級内のシステムの再構築

学級内でのシステムは,うまく流れているでしょうか。
どこか,子どもたちがうまく動けないときは,
その子どものせいではありません。
そのシステムが

今年度の子供たちに合わない

のです。大型連休明けに,システムの再構築を図ります。
さてシステムがいるなあと思うものをざっと挙げてみます。
  •  給食当番
  •  給食のルール
  •  掃除当番のルール
  •  掃除の取り組み方のルール
  •  宿題提出のルール
  •  学習のルール
  •  係活動動き
  •  提出物のルール
  •  回収システム
  •  赤丸システム
  •  先生自身の机間指導の導線
  •  朝の会・帰りの会進め方
  •  ノート指導における子どもとの約束
  •  特別な活動(ほめ言葉のシャワーやトークンエコノミーシステム)のシステム

などが浮かびます。もっとある方も,おられるかもしれません。
これを「一時に一事」で,その都度確認しながら,進めていきます。
学級活動の45分間を使って,順番に確認しても,
定着しないことが多いからです。

子どもたちの実態に合ったシステムを提示したいものです。
システムに,子どもたちを当てはめることのないようにだけ,
気を付けたいですね。

3.授業の進め方

各教科のルーティーンがあるでしょう。

国語では,新出漢字を学習して,次に,音読をして……。
理科では,課題の予想を立てて,それを検証するための実験の準備をして……。

これらも,ある意味,システムなのかもしれません。
こういったことを意識すると,授業にテンポやリズムが
生まれてくることでしょう。

『学び合い』に取り組むのなら,取り組みながら,
少し声掛けの量を増やすこともありでしょう。
少しずつ少しずつ,その子どもたちに合った形が
積みあがっていきます。

4.子どもたちの学習用具

学習用具は,大切です。
新学期で,保護者も緊張し,毎日見ていたランドセルの中も……。
大型連休明けに,あれっ!?というぐらいに,見てない方も,
あるようです。

新一年生の保護者は,4月中毎日のように,
お手紙を連絡帳に書いてくることでしょう。

幼稚園や保育所では,お迎えの時に,担任や担当の先生から,
子どもの様子を聞くからです。

小学校になると途端になくなるので,
新一年生のクラスほど,学級通信は,有難いぐらいに感謝されます。

筆箱の中,ノート,下じき,色鉛筆やのりなどのお道具箱の用意。
絵の具や習字道具の中なども……。

「専手必笑」の手立てとして,
大型連休前に確認し,学級だよりや学年だよりでお伝えし,
購入を促すこともよいかもしれません。

5.4月の学習定着度

大型連休で,学習したことを全部忘れちゃった!
みたいなことはないでしょうか。

低学年では,少ないのですが,高学年で時々聞こえてくる話です。

簡単なミニテストでもいいでしょう。
4月度の学習内容を単元テストで測るのではなく,
授業開始,5分間でノートに記述させるような
ミニ確認タイムを設定して,問うのも負担なく
進められるかもしれません。

過去記事ですが,参考になればうれしいです。

「専手必笑」で,ゆとりを

「専手必笑」の手立てで,ゆとりを生みたいですね。
私もいつかは,

仕事を追っかけるのではなく,
 仕事に追っかけられる人に

なりたいです。



一緒に学びませんか。

ゆるかわ2018 春の公開セミナー「学級づくり」

http://www.kokuchpro.com/event/2d7f38723eb0ba18acb7b1d1b0738fd4/ blank

第25期 授業研究所 教育講座
https://docs.google.com/forms/d/10qMCyLWhFIE-nA-tewIU48RPwPwuMhSsDgI8BtIPhGQ/viewform?edit_requested=true


第1回 
インクルーシブ教育について考えるセミナー http://kokucheese.com/event/index/505489/ blank

関田 聖和(せきだ きよかず)

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。

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