2016.04.27
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ルーティーンは,できましたか

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV) 関田 聖和

 4月も半分を過ぎました。

人間,習慣は,2週間あればできてしまうそうです。
もちろん,これは,大人の話。子どもたちは,もう少しかかるのかもしれません。
 
 

ルーティーン

 イチロー選手,前田健太選手,錦織圭選手,掛布勝之選手もしてました。
そうです。ルーティーン。
 みなさんの今年度のルーティーンは,できたでしょうか。
ベテラン級になると,このルーティーンだけで,半日,過ごせるかもしれません。
 
 私も,今年度のルーティーンを模索中です。
効率化をテーマに取り組んでいます。そのキーワードは,
 
リンクさせる。
 
これに尽きます。
 効率化がされれば,時間が生まれます。
そうすると,授業の話,学級づくりの話ができます。
もちろん,咄嗟力を身につける雑談も……。お菓子も食べれます!(笑)
こんなことを考えながら,過ごしてきました。
(脳内が多動なので,いろいろと同時処理を…………。)
 
                                                                 

朝のルーティーン

 さてルーティーンの1つ目は,朝の過ごし方。
 
 8時15分頃,宿題と連絡帳チェックスタート。
(もちろんこれより早くていいのですよ。)
登校した子どもたちから,提出させて,どんどんチェック。
 
 本校の早い子どもは,8時半から始まるかがやきタイム(朝学)のプリント学習を
5分前からスタート。
 この時点で,担任の先生は,計算ドリル系の宿題チェックを終わらせたいです。

音読カードにも,サインを入れておきたいですね。計算ドリルは,

 
 (1) やっているか  
 (2) ノートの使い方は,どうか
 (3) 丸付けをしているか
 
の3つを見ます。
 
 かがやきタイムがスタートすれば,漢字のノート系。1冊15秒でチェックしても,
30人なら7,8分間かかります。これは,手際よく行かないとダメです。
こちらのポイントは,これも,計算ドリル系の(1),(2)と同じ。これに,
 
 (3) 正確に書いてるかどうか
 
を見ます.正確な漢字については,後日述べるとして,明らかなミスは,
赤ペンではなくて,赤鉛筆で訂正します。
 ひどい字の場合は,消しゴムで消して,赤鉛筆や黄色鉛筆で,
薄く書いてやります。それをなぞらせるためです。
 
 

当たり前にルーティン化

 そして全員が提出しているかどうかのチェック。遅くとも,1時間目が始まるまでには,
チェックをしたいです。このチェックを怠ると,教師の権威が下がります。
 
「宿題,つまりしてこいって言ったことをしなくても,先生は何も言わないよ」
 
という暗黙の指導になるからです。はい,崩壊の第一歩です(笑)
 
 そして連絡帳を書かせてしまいましょう。緊急性の高い手紙以外は,
前日までに,机上へ置いています。
手紙の枚数は,朝までに分かるようにしたいからです。
 
 子どもたちが連絡帳を書いたら回収。当たり前ですが,全員です。
 2時間目開始までに,チェックをします。なぜなら,
 
 保護者の連絡が書いている場合がある
 
からです。中には,2時間目前でも,もう遅い話になっている場合があるので,
できるのならば,1時間目までに目を通すことが一番いいです。
これは,朝登校したら,
 
連絡帳を先生に提出すること
 
をシステム化してしまうのです。
 
 ほぼ毎日,連絡帳で,連絡してくる保護者もいますし,
毎日,教師が赤鉛筆で薄く書いてあげないと写せない子どももいます。
それをどうパターン化するかなのです。
そして,当たり前のルーティーン化にするのです。
 
 

全員提出確認システム

 全員の提出を確認するのには,ノートや音読カードに一工夫。
私は,自作で名前シールを作って,あらゆる物に貼ります。
ノート,副読本,ドリルなどの副教材に,音読カード,
プリントを綴じるファイルまで……。
 
 ノート類の背表紙に,出席番号順に5冊程度ずつ,色のついたシールを
貼るのです。音読カードなどは,台紙の色ごと変えちゃいます。
 
 私は,ノート類が全員そろえれば,虹の色になるように,
1~5番は,赤色。6~10番は,オレンジ色というように,貼っていました。
色の順を覚えやすいからです。
 
 ノートチェックが終わったら,色別に分けます。
すると,
 
 「あれ?青のシールの着いたノートが4冊。1人は,誰だろう」
 
となります。すると,青色のメンバー5人の中の1人のことになります。
全員から探す必要が無く,5人の名前から1人を探せばいいのです。
これは,教師の時短術のネタとして,伝えてきました。
お勧めです。これで,全員チェックがすぐに終わります。
 
 
ルーティーン化,今からでも遅くありません。
連休明けまでに,作ってみませんか。
 
 
 
明治図書 楽しく学んで国語力アップ! 「楽習」授業ネタ&ツール

関田 聖和(せきだ きよかず)

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。

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