2015.04.09
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

「専手必笑」(せんてひっしょう)

兵庫県小学校 特別支援教育士(S.E.N.S)・特別支援教育Co 関田 聖和

 新年度がスタートしました。

今年は,様々な事情で,少し変わったスタートを過ごしています。

今年度は,どのような一年を過ごすのか……。

子どもたちは,どんなドラマを見せてくれるのか。

そしてそのことに,わたし自身は,どう関わらせてもらえるのか。

楽しみにしています。

 この記事が公開される頃には,始業式から2日から4日経った頃でしょうか。

そろそろ子どもたちも,新しい生活に慣れてくることでしょう。

 

 

先生の反応をみる子どもたち

  早い子どもならば,もう見せているでしょうか。

 先生の反応を見る行動をする子どもたちのことです。

 

 少し大げさに言うと,先生方を敵か味方かを判断するのです。

 これは,本来人間がもっている脳の機能です。

ある意味仕方がありません。

 

 先生の指示に従わない。

 すぐに取りかからない。

 取り組んでいない仲間を見つけて,先生に告げ口をする。

 

いろいろなパターンがあることでしょう。そしてその先生の対応を

見ているんです。

 ある子どもが,ノートを机に出していません。

指示をして,数分が経とうとしています。

 このような子ども,いわゆる不適切な行動を取っている子どもに,

どう指導しますか。

 

A:

「早くノートを出しなさい。」と直接その子どもに働きかけて,

ノートを出させる。出すまで待つ。

 

B:

「さすが,○年生だ。先生が指示をしたら,

ほとんどの人がノートを出している。」

と,できている子どもを褒める。そして,出していない子どもが出したときに,

すぐに出していなくても,出した行為を褒める。そして感謝する。

 

 B:のように,周りを褒めることで,できていない子どもの行動が

改められれば最高です。

 もちろん絶対に忘れてはいけないことは,ノートを出していない

子どもができたとき(その行為をしたとき)に,

すぐさま,褒めることです。

 

 

「何も言わない」ことも,良い手立てに

 直接,指示を守っていない子どもに,何も言わなくても,

結果的に取り組むことができれば,それでいいのではないでしょうか。

 それがその子どもを受けとめる。つまり,

子どものことを認めることにつながることだろうと考えています。

 

 また,その子どもの観察をしていくと,きっと,困っている

理由が見えてくるでしょう。ノートを出さないことにも,

きっと理由があります。  ※子どもの行動を観察しよう

 

 以前,一年生を担任したときに,最後までノートを出さない子どもがいました。

休み時間に,運動場に遊びにいったその子どもの机の中を見ると……。

 みんなまっさらのノートなのに,その子どもは,

兄の使い古しのノートでした。

 きっと,みんなは新しいノートなのに,自分は……という思いが

あったのかも知れません。

 放課後,保護者に連絡を入れてみました。

すると,買い忘れていたので,兄の使っている途中のノートを

もたせたとのことでした。

 あの時に頭ごなしに叱らなくて良かったと思いました。

 

 

「専手必笑」

 子どもたちの様々な行動に対して,

わたしは,「専手必笑」の動きをしたいと考えています。

「専手必笑」とは,

 教師の専門性を活かして,笑顔で育てる教育を目指して取り組むこと

です。これは,関田が作った造語です。

 あらゆる知識をもって,子どもを理解することが大事です。

 

 例えば,授業中,教室を歩き回るという行動も,様々な原因があるからです。

  ・周りが気になって,じっとしていられない。

  ・運動場の音が気になって仕方が無い。

  ・給食の香りが気になってしまう。

 

など,自分自身では,どうしようもなく,歩いてしまうのです。

 これらのことが,昨年度の引き継ぎ資料,個別の指導計画に書かれていたり,

新しく担任となった先生が,感じたりすれば,対応することができます。

 そうです。叱責すること無く,原因となることを取り除いてやれば良いのです。

これは,

特別支援教育の視点での構造化

と言えます。

 このように専門的な力を活かして,その子どもに合った手立てを取るときには,

笑顔で,行いたいです。

 子どもたちが困っていることを専門的な知識でもって,笑顔で対応する先生……。

子どもも保護者も,心強い味方を得たことになります。

 

今年度も,わたしは,「専手必笑」というタイトルで,校内通信を発信しています。

Facebook内で公開しています。

 校内の先生方や地域,学校外の先生や専門家の力を借りて,落ち着いた学校を

創っていきます。

 

 

 お会いしませんか。

 2015年5月2日(土)講師 横山験也先生・古川光弘先生・俵原正仁先生


  2015年7月18日(土)講師 土作彰先生

 2015年10月17日(土)講師 野口芳宏先生・横山験也先生

 みなさんといっしょに学びたいです! 

 よろしくお願い致します。 

関田 聖和(せきだ きよかず)

兵庫県小学校 特別支援教育士(S.E.N.S)・特別支援教育Co
「楽習」教材開発と「楽書き」の取組を中心に据え、同僚・教師仲間と共に日々実践を積んでいる。その実践の一部を著書『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』にて収録。ほか『授業力の開発』シリーズ(明治図書)等共著多数。

同じテーマの執筆者
  • 鈴木 邦明

    帝京平成大学現代ライフ学部児童学科 講師

  • 若松 俊介

    京都教育大学附属桃山小学校 教諭

  • 菊池 健一

    さいたま市立海老沼小学校 教諭・NIE担当

  • 宗実 直樹

    兵庫県姫路市立坊勢小学校 教諭

  • 高岡 昌司

    岡山県教育委員会津山教育事務所教職員課 主任

  • 今林 義勝

    福岡市立照葉小中学校 小学校教諭

  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

  • 杉尾 誠

    大阪府公立小学校 主幹教諭・大阪府小学校国語科教育研究会 研究部長

  • 笠原 三義

    戸田市立戸田第二小学校 教諭・日本授業UD学会埼玉支部代表

  • 篠田 裕文

    佛教大学大学院博士後期課程1年

  • 熊井 直子

    小平市立小平第五中学校 主任教諭

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop