いよいよ大型連休も後半戦!大型連休で疲れないように,したいものです。
先日,教育関係者だけでなく,異業種の仲間も含めて,食事をする機会がありました。久しぶりに集ったメンバーもいたので,
大いに盛り上がりました。その中で気になった話の一部を紹介します。
自信が無い人が多い?
仕事はみんな違うのだけれど,共通する話題がありました。それは,
良くも悪くも自信が無い人が多い。
ということでした。
若手社員を抱える友人は,社内で,ある企画案を募集したそうです。
すると,20代の若手からは,全く反応無し。そのことを問うと,
「めっそうもありません。わたしなんて……。」
と返事が返ってきたそうです。
別の会社の友人は,仕事をしている机をのぞくと,隠されると……。
「何で隠すの。」
と聞くと,
「恥ずかしい。」
と返ってきたそうです。でもその若手の仕事ぶりは,社内でも優秀だそうです。
「いい意味でも,悪い意味でも,自信をもってほしい」
と,友人たちが口々に語っていました。無茶と思える企画案におもしろみがあると話すのです。
教師も似てきている?
わたしが若い頃は,若い先生の採用が少なく,「若い」というだけで重宝されました。「若い」というだけで,子どもは着いてきますし,保護者も期待が大きく,少々のことも,
「先生,これでまた,ええ(良い)先生になるなあ。」
と理解してもらっていました。温かい保護者たちで,恵まれた環境でした。
先生方も,
「そんなん若いうちしか,できへん(出来ない)。やれやれ!」
と言ってくださる校長,先輩先生が多く,わたしを育ててくれました。
先生という仕事は,若くても,学級担任を任されます。
つまりクラスを1つの会社に見立てると,社長の立場です。
わたしは,子どもたちのために……と思い,様々なことをやってきました。
中には,とにかく実践してみたいと思うものもありましたが……(笑)
・自分のクラスだけ,保護者が来校しての授業参観
・17時過ぎまでの学級会
・米不足の時代なのに,おにぎりパーティー
・子どものグループに1台ずつの携帯電話を持たせて校外学習
などなど……。今振り返ると,よくできたなあって思います。
でも,社会の価値観の変化からか,今ではなかなかできないことでしょう。
効果がある取組でも,ちょっと一風変わっていると,実現しにくくなってきているように思います。
また最近は,無難に仕事をする若手教員が多いようにも感じます。
無茶な企画は,目にしません。良いと言えば良いのですが,少し考えてしまいます。
考えとしては少し飛躍しすぎなのかも分かりませんが,
無難な社長……。
安全なのかもしれませんが,おもしろい会社になるかどうかは……。
子どもたちは,如何に
これを子どもたちに置き換えると,どうでしょうか。
ある意味,子どもなのですから,何でも挑戦し,好奇心の赴くままに,
取り組ませてやりたいと考えています。でも最近は,そうでは無くなってきているように感じます。
「そんなことをしたら,先生に怒られる。」
からなのでしょうか。大きく逸脱せず,少し変わった取組になると,
「そんなの無理。」
「いらん。」
「ぼくには,関係が無い。」
との言葉が返ってきます。子どもたちにいい意味での自信は,あるのかなと
疑いたくなります。
また発達障害の子どもたちの話の中で良く出てくる
「自尊感情」
という言葉。
子どもたちの自尊感情が高ければ,このような言葉は返ってくるのでしょうか。
わたしは,子どもたちが,
あらゆることに挑戦するためには,
自尊感情がある程度高くないと難しい
と考えています。そして,その実現のために,大人が少し,
力を貸してやる。
教えてやる。
ことが必要なのでは無いでしょうか。
自尊感情を高めること。これを大切にし,様々な取組をしようと考えています。
異業種の仲間との食事会から,ふとこのようなことを考えさせられました。
関田 聖和(せきだ きよかず)
兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。
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