新型コロナウイルス感染症対策による一斉休業
今年度のスタートは今までにない混乱がありました。新型コロナウイルス感染症対策に伴い、緊急事態宣言が出されたことで、私の勤める学校もGW明けまで休校を余儀なくされました。4月8日の始業式は校庭で行い、教科書やそのほか必要なものの配付だけしかできませんでした。本来、始業式の日は学級開きでもあります。1年間、どんな思いでクラスを作っていくかを子どもたちに話す重要な日です。今年はそれができず、まだ、子どもたちに会うことができません。大変残念に思います。
今年は12年ぶりの5年生担任になりました。5年生は大変やりがいのある学年です。特に私は新聞を活用した教育(NIE)に力を入れているので、教科の学習でも新聞活用がたくさん出てくる5年生の指導はやりがいの感じられる学年です。今年はさまざまな場面で新聞を活用して授業を行っていきたいと考えていました。
学校のHPによる発信を
今は子どもたちと直接会って話をすることができません。さいたま市では各学校でHPに子どもたちへの課題を載せたり、先生たちのメッセージを掲載したりしています。そのページを活用して、児童に取り組ませたい新聞を使ったワークシートを掲載することにしました。
児童には、「5年生では国語科で『新聞を読む』学習を行います。新聞は社会について知るための重要なツールであり、考えを持つための大切なツールでもあるので、ぜひ読んでみましょう」とメッセージを書き、毎日1つずつワークシートを掲載することにしました。
ワークシートには、私なりの考えるポイントを記した解説もつけて、保護者の方が子どもたちにアドバイスをするうえでも役立てるようにしてみました。今回取り上げている記事の内容は以下のものです。
- 新型コロナウイルス感染症の話題
- 手の洗い方やマスクの付け方に関する話題
- 日本の工業(自動車)についての話題
- 日本とかかわりの深い国についての話題
- バリアフリーに関する記事
どれも、子どもたちが学校に来て授業で扱うものばかりです。子どもたちがぜひ新聞のワークシートを通して学習内容に興味をもってくれたらうれしく思っています。
ワークシートを通じて子どもたちにメッセージを
今回取り組んでいるワークシートには、私なりの子どもたちへのメッセージを含んでいます。「病気の予防をしっかりとしてほしい」「これから学習する自動車工業について興味をもってほしい」「身近なところからバリアフリーについて考えてほしい」などです。今は実際に子どもたちに指導できませんが、ワークシートを通じて少しでも子どもたちにメッセージを送れたらと思っています。
菊池 健一(きくち けんいち)
さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。
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