「新型コロナウイルス」の流行で……
新年度のスタートは「新型コロナウイルス」の流行で大混乱でした。私の勤務校がある埼玉県さいたま市では、始業式は校庭で行い、短い時間で担任の紹介と教科書などの配布を済ませました。ゆっくりと子どもたちと話す時間もなく、残念でした。その後は児童を3つのグループに分けて分散登校をする予定でその準備をしていましたが、政府の緊急事態宣言の発令により、分散登校もなくなってしまいました。本当に残念な年度初めになってしまいました。
特に今年度担任する5年生の児童は初めて担任する子どもたちであり、私自身も12年ぶりの5年生担任ですので、子どもたちとの出会いを楽しみにしていました。また、学年には大学を卒業したばかりの新任の先生もいるので、学年主任としてその先生にもすばらしい出会いを迎えてほしいと願っていました。しかし、それもかなわず、次回子どもたちと会えるのが5月以降になってしまいました。このような状況の中、子どもたちはどんな気持ちで過ごしているか大変気になっています。
教室にメッセージを
子どもたちは教室に入って学級開きを行うことはできませんでした。それが分かっていましたが、いつものように黒板に子どもたちへのお祝いメッセージと、私が大切にしている詩の掲示を行いました。子どもたちには「大切な5年生の1年間を1日1日大切に過ごしてもらいたい」と願っています。その願いを込めて、メッセージと詩を贈りたいと思いました。
残念ながら子どもたちと教室で詩に込めた思いを話すことができませんでしたが、休みの間、学校のホームページで児童へのメッセージを送ることができるとのことを聞きました。この機会に子どもたちへたくさんのメッセージを送りたいと考えています。そして、5年生の1年間への期待をたくさん持ってこの期間を乗り切ってほしいと願っています。
休みの間に
休みの間に私も子どもたちと共に学習するために教材研究を行いたいと考えています。特に、5年生では国語で「新聞を読む」学習があります。私は長い間、新聞教育を研究してきましたので、子どもたちに新聞を読む大切さを伝えられるようにしていきたいと思っています。また、毎年、震災を取り上げた授業を行っています。今年は東日本大震災から10年を迎えます。子どもたちとともに、被災地について、そして防災について学びたいと思っています。その準備を十分にしていきたいと考えています。
早く子どもたちと教室で、学校生活が送れるようになることを願っています。
菊池 健一(きくち けんいち)
さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。
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