2021.06.11
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GIGAスクール構想を見据えた、学習eポータル「L-Gate」とは?/統合型校務支援システム New Education Expo 2021 リポート vol.3

26回目を迎えたNew Education Expo 2021。開催3日目の2021年6月5日、特設ブース「フューチャークラスルーム」で、小中高等学校向け学習マネジメントシステム「L-Gate(エルゲート)」の活用例が紹介された。"11台環境を活用して、オンライン遠足に出かけよう"をテーマとしたミニセミナーに先着12名が参加し、未来の教室体験が提案された。

GIGAスクール構想を受け、普及が見込まれる「学習マネジメントシステム」

大学や企業だけでなく、小中学校においてもオンライン教育の需要が高まっている昨今。2019年に文部科学省が提唱した「GIGAスクール構想」によって、注目を集めているのが「学習マネジメントシステム(LMS)」だ。これは校務支援システムや子ども用デジタルノートとも異なり、“学習の出入り口”としての役割を持つのが特徴。オンライン授業やeラーニングのみならず、通常の対面授業でも活用することができる。

内田洋行では、LMSとして「L-Gate(エルゲート)」を開発。GIGAスクール構想による、「1人1台1アカウント運用」に向けた学習eポータルで、子どもの日々の学びをサポートする。「Microsoft365」「Google Workplace for Education」とのシングルサインオン(SSO)に対応しているため、端末へのサインイン情報が引き継がれ、「L-Gate」ヘのログインは不要だ。さらに、アカウントが連携されるので、教材やアプリ利用時のログインも必要なし。覚えるべきパスワードも最小限で済ませられる。

また、連携可能な教材やアプリが豊富であることも魅力の一つ。国内の学校で最多導入数を誇る教育コンテンツ配信サービス「EduMall」や、世界中で利用されるCBTシステム「TAO」、教育データ(操作ログ)収集・分析に特化したデジタル教材配信システム「BookRoll」など、多彩な教材コンテンツが用意されている。SSO対応であれば、他社サービスとの連携も可能だ。

「L-Gate」活用体験セミナー

「L-Gate」は“日本酒の特色をチームごとに調べる”という課題で登場。ホーム画面には、ワークシート「デジタルスクールノート」と参照用WEBリンクが表示される。様々な情報を見ながら、解答を「デジタルスクールノート」に書き込んでいく。「デジタルスクールノート」は、リアルタイムのグループ編集が可能で、各メンバーが書き込むと瞬時に反映される。資料作りに重宝しそうだ。

また、ビールの原料である“ホップ”の見た目を当てるクイズでは、CBTシステム「TAO」が活用された。「TAO」への再ログインは不要なため、余計な操作が全くなく、より学びやすいといえるだろう。

体験ガイドを務めた須藤氏は、「教材やアプリを利用する際にログイン不要なのがL-Gate最大のポイント。パスワードを忘れた子どもが1人いることで、授業が中断してしまうという時間のロスも防げます。必要な資料を子どもたちに配布したい時は、新しいリンクを作るだけで良く、利便性も高いですね。また、端末の持ち帰りを想定しており、自宅での学習状況が把握できるのも特徴。さらに、利用履歴は“振り返り学習”にも役立てられます。」と話す。

統合型校務支援システム

小中学校向け統合型校務支援システム「デジタル校務」では、教育委員会事務オプションの機能が拡充された。「学齢簿」や「就学支援」、給食費などの「学校徴収金」といった自治体業務を「デジタル校務」の名簿情報から連携することによって未就学児童から中学生まで切れ目のない支援をおこなうことが可能になる。校務の効率化・迅速化によって、教職員だけでなく利用自治体の職員にとっても業務効率化や働き方改革につながると期待されている。

記者の目

「L-Gate」はすでに学校や自治体などへ無償提供が開始されているが、順次新たな機能やサービスを追加していく予定という。コロナ禍を受けて、ますますGIGAスクール構想の整備が加速化している昨今。教育現場における学習マネジメントシステムの選び方や活用法も、子どもの学びの大きな鍵となるに違いない。

関連情報

GIGAスクール対応! 天板拡張くん
タブレットPC、教科書、ノートを重ならずに置けるようにデスクの奥行を10cm拡張する備品も売れているそうである。

取材・文:学びの場.com編集部/写真提供:New Education Expo実行委員会事務局

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