2014.10.20
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漢字学習を「漢字楽習」に!

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV) 関田 聖和

 前回の記事,少しばかり反応をいただいたので,漢字学習のネタをもう少し……。

漢字学習を「漢字楽習」にするべく,楽しく学ぶことができるネタです。

漢字指導については,

  漢字指導あれこれ

に,まとめています。合わせて読んでいただけると幸いです。

 

漢字指導の導入などに……

 以前先輩に教えていただいたものに,大修館書店発行の

「これが五万字」ポスター

があります。これを事前に用意しておきます。

 子どもたちにクイズを出します。

「日本にある漢字は,全部で何字でしょう。」

と。クイズなので,勘を頼りに答えさせます。

もちろん,予想して答える類いですので,

「よそうはうそよ」

(「予想」を反対から読むと「嘘よ」。だから,何を言っても良い。)

で答えさせます。

そして,頃合いを見計らって,

「大人になるまでにこれだけの漢字を覚えるのです。」

と,上記のポスターを広げます。

 日本に存在する漢字すべてが一枚に収められているので,圧巻です。

 

たったこれだけ,かんたん,かんたん

 いくつかの漢字が大きく印刷されていますが,

ほとんどが10.5ポイント程度で印刷されています。

「おおっ!」

 子どもたちは,驚きます。

授業参観で行った時も,保護者もびっくりしていました。

 保護者の前なら,もう一言,

「先生もそうだけど,おうちの人たち,これだけ覚えるのって,

 たいへんだったんだ。だからね,簡単には,教えてくれないよ。」

と,笑いを誘います。

 次に,ポスターの漢字と同じ大きさに印刷した当該学年の漢字一覧を見せます。

小さな正方形になるように印刷すると良いでしょう。

 文部科学省のホームページに掲載されているので,コピーすればすぐに作れます。

「君たちが、一年間かけて習得する漢字はこれだけ。かんたん,かんたん。」

と話すと,妙に納得し,大きく頷きます。 

 

漢字で遊ぼう

 漢字学習を「漢字楽習」に変えるネタです。ずばり若手教師向けです。

先輩先生なら,一度はやったことがあるネタです。いくつか紹介します。

 

【漢字ビンゴ】

 文字通り漢字を使って,ビンゴをするのです。

 ノートの升目を使って行えば,ビンゴの表もすぐに作ることができます。

 (1)部首ビンゴ

 (2)画数ビンゴ

 (3)単元で学習した漢字ビンゴ

 (4)「はね」がある漢字ビンゴ

 (5)友だちの名前にある漢字ビンゴ

などが思いつきます。

 前回の記事

漢字探しのネタ 10選!

と組み合わせて取り組むこともできます。

 もちろんビンゴなので,漢字以外のネタでもできます。

算数や社会,理科でも使えますよ。

一時期,ビンゴカードを増す刷りをして置いていたこともありました。

 また5×5の升目だけでなく,取り組む時間に合わせて,4×4,3×3でもできます。

 

漢字リレー

 これは,ただひたすらにお題の漢字をノートにかき集めるだけです。

もちろん,たくさん集めた子どもを漢字博士!なんて,認定証を渡すこともいいでしょう。

 さらに,発表の仕方を一工夫。

 学習班ごとに,チョークをバトン代わりに,板書していくのです。

授業参観なら,保護者も巻き込んで取り組むのも面白いでしょう。

 

 学習を一工夫で,「楽習」に……。

是非お試しあれ!

 

関田 聖和(せきだ きよかず)

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。

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