2017.07.13
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診断されていないと配慮できない?(7)

(株)LITALICO http://litalico.co.jp/が運営されているサイトをご存じでしょうか。
時折まとめサイトなどで記事が取り上げられています。
一度はご覧になったことがあるかもしれません。
このサイトのある記事が出たときに,
私の友人から相談がありました。
教育者として大切にしたいことの第7弾として,
少し思い出したので記事にします。

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV) 関田 聖和

気になるあの子,配慮を要する子ども

話題の主題は,
 ① 気になるあの子,配慮を要する子どもって,誰?
 ② 気にならない子ども,配慮を要しない子どもって,誰?
ということです。

 ①は,すぐに浮かぶのでしょうか。

さて②は,どうでしょうか。
 ・クラスで初めての学習や活動をするとき。
 ・学年や学校全体の場で発表をするとき。
 ・学校外に出て,何かの活動をするとき。
 ・もっと身近に,学習課題に取り組ませるとき。
配慮をしない子どもって,誰ですか。

指導せなあかんねん

それとも,
「そのような,診断もない子,
 手帳もない子,特別支援学級に
入ってない子に,
 どうして,ていねいに指導しなくてはならないのですか。

 それぐらい自分で考えてやってほしい!」
と,いう考え方の教師ですか。

ある特別支援教育コーディネーターが
個別の指導計画を書いてもらおうとしたときに,
言われた言葉だそうです。

教育を行う人ですよね

もちろん,生活年齢なりの学習の定着を望み,
ここまではやってほしい!という願いはあります。

でも,その子どもが困っていたらどうしますか。
支援や指導をしますか。
それとも,上記のことばのように,放ったらかしにしますか。

 教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。(教育基本法第1条)

ですよね。教育を行う人ですよね。

出会いたくない

特別支援教育を学んでいる私ですが,
その話以前に,上記の発言,

教師としてどうなの?

と思うのは,
私だけでしょうか……。

このような先生に,もう出会いたくないし,
子どもたちにも出会わせたくないと思っている私です。


2017年7月22日 岡山
第4回通常学級の中の特別支援教育について考えるセミナー
http://kokucheese.com/event/index/475494/

関田 聖和(せきだ きよかず)

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。

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