研究授業について考える3つ+αのこと
とうとう2学期がスタートしましたね。
夏休みの楽しい思い出は,頭の片隅へ......。
2学期は,大きな行事や研究会も目白押し。
子どもたちの成長もそうですが,教師自身も伸びるチャンス。
うまく取り組んでいきましょう。
なかでも,研究授業について,少し綴ってみます。
兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV) 関田 聖和
1.チャレンジ!
勢いだけでもいいんです(笑)
ある意味,やったもん勝ちかもしれません。
私も,校内研修から県の授業まで,案を書いたものを100回しようと,
30代の頃チャレンジしました。
運良く,県レベルの研究会も2度のチャンスがありものにしました。
「研究授業は,やった人が一番得をする」
と言いますが,うまくいった,うまくいかなかったは,別問題。やった人が一番得をするのは,当然です。
いや,そうしましょうよ!
2.価値は,自身が決める
価値がないというのです。
「研究授業をしたところで,私の真意など,汲み取れるはずがない」
との考えを聞いたとき,この実践家についていってはだめだと
強く感じたのを覚えています。
たかが研究授業ですが,されど研究授業です。
研究授業の本番は,1時間だけ。
だから,
「誤魔化しがきく」
との声もあります。校内で研究授業を組み立てていく場合,本当に誤魔化しがきくでしょうか。
残念ながら,学年の仲間や研修グループ内では,そうも行かないでしょう。
よほどのベテラン級がされるのなら,誤魔化しもあるかもしれませんが……(笑)
価値あるものにするか否かは,授業者自身で決める
のです。3.一喜一憂しない
様々な手法で,授業を分析していただけることでしょう。
日々一人で授業の振り返りをしているでしょうが,
複数で分析してもらえるほど,心強いものはないでしょう。
その中で,
有り難い助言,
意見,
他のアプローチ法,
時には批判(苦笑)
など,出されることでしょう。これらについて,
一喜一憂しない
ことが大切です。うまくいったことも,うまくいかなかったことも,
たまたまかもしれません。
振り返りの時間は,貴重な時間です。受けとめることは大事です。
でも振り回されてしまうほどの受け止めは,マイナスになることがあります。
私も,20代当時,辞めなくちゃ……と考え込んでしまうほどの研究授業をしたことがあります。
過去記事 10年経てば,武勇伝
受けとめすぎは,子どもたちが心配してしまいますから……。
今の自分は,ここにいる! よし,次はがんばるぞ!
って,良い意味で,割り切っちゃいましょう!大いなる楽観主義でいいんです!
支援者や授業協力者の先生方へ
授業者周囲の先生たちが,ああでもない,こうでもないと,こねくり回したり,
「お前の研究を披露する場合ではない!」
などの変な強い声が出たりしないようにしていただきたいということです。授業者となる先生も,このような声が出てきたら,辞めた方がいいかもしれません。
授業後に後悔したり,不快感だけが残ったりするようなことがあるからです。
もちろん,授業者の案が,子どもの実態や背景,研究主題とずれていることがあります(涙)
これは,支援する先生方が,それらについて,分かりやすく伝える役割が必要なのかもしれません。
「主体的・対話的で深い学び」が必要となることでしょう(苦笑)
私も今,支援側に回る立場です。
研究授業をする先生方に寄り添いながら,支援をしていきたいです。
ある意味,研究授業をする方が楽な場合もありますが(苦笑)
これはこれで楽しみたいなと考えています。
研究授業って,究極のOJTの一つですね。顔晴ります!
2学期,即使えますよ。応援,よろしくお願い致します!
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関田 聖和(せきだ きよかず)
兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。
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