2015.10.21
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アドベンチャー学習

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV) 関田 聖和

  

 運動会が終わり,2学期も半ばになりました。

わたしも次は,音楽会に向け,練習の日々を送っています。

そのような中,ちょっと練習疲れの子どもたちでも,

目を輝かせながら取り組んでくれる教材を作っています。

 少し紹介をします。

 

 

算数の学習の流れ

 算数のかけ算の学習を以下のように進めています。

1. 子どもが夢中で手を挙げる算数の授業 校内フリーライセンス版

を使って,学習内容をチェックする。 (ソフトの番号を限定する)

2. 教科書に掲載されている例題を一斉指導で解く。

3. アドベンチャー学習教材(教科書の練習問題が盛り込められている)を

  使って, 練習,発展学習に取り組み,みんなで学びあう。

4. 分かったことや気づいたことをもとに,振り返りを書く。

 

 この展開3にあたるところで,アドベンチャー学習を使っています。

 

 

アドベンチャー学習

 アドベンチャー学習は,造語です。

 簡単に伝えると,練習問題プリントが冒険物語になっていて,

学習する子どもは,主人公になります。

 そして出題される問題を解くと,ポイントやアイテムが増え,

イベントに参加します。

 物語の続きに,はらはらしながらも,

モンスターを倒すために,

ポイントを手に入れるために,

また,アイテムを手に入れるために,

練習・発展問題に挑戦していくのです。

  ロールプレイングゲームを導入する算数教材

     ※下段のリンクは切っています。ご了承ください。

も,合わせて読んでもらえると,作り方も分かることでしょう。

 

 

先生,次のは,ないの?

 アドベンチャー学習に取り組むと,

「やったあ,次の時間は,算数だあ!」

という声をよく聞きます。

「ポイントがもらうために,復習,予習をしてきたよ。」

という子どもたちも現れます。

 だいたい1時間の学習に,2,3枚渡すのですが,

「先生,次のは,ないの?」

と言われます。

 もちろんドラマのように,この次は,どうなるのか! というところで,

区切ります。次のプリントへ移るようにします。

正解は,CMのあとで……のような感じです。

 配布のしかたにもコツが要ります。

 

あれ,箱が落ちていました。さて君は?

A……落ちているものなんて,拾ったらだめ。そのまま見て見ぬふりをする。

B……そんなの当たり前!交番に届けに行く。

C……もちろん,だれも見ていないので,もらっちゃう。

 どれか1つに〇をしましょう。

 

というイベントをプリント下段に設定します。

その答えは, 次のプリントに書かれているので,同時に配布はしません。

教室で取り組んでいるときは,

A,B,Cは,どれぐらいの割合でいるのか, 確かめてから配布し,

おしい事柄だった子どもたちと喜び合います。

そうでなかった子どもには,次のイベントがあるさと……。

 現在作成中のものは,少しずつフェイスブックで公開しています。

2年生のお子さんも,かけ算に取り組みたい方々も,楽しめるようにしています。

 

 

共に学び,お会いしましょう!

2015年12月26日(土)  ……神戸開催 講師 菊池省三先生

 

関田 聖和(せきだ きよかず)

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。

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