2026.07.13
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小学校の授業でできるペア対話指導法「共同作業型」

ペア対話を通して、自ら学びを深めることは話すことだけではありません。
一緒に何かを取り組むことも、ペア対話を通して必要です。

大阪府泉大津市立穴師小学校 大橋 健太郎

共同作業を通したペア対話へ

前回まで私が紹介してきたことは、確認型と質問型でした。この型は、自分の思いや価値を創造することや、自らの考えの形成が目的となります。

今回、取り上げるのは共同作業型のペア対話です。このペア対話は、次のような場合におすすめです。

「ペア対話がうまくいかない」
「ペア対話を指導するものの、どうしても活動が停滞する」
「ペア対話というものの、何から始めていいかわからない」

という方に効果を発揮します。

共同作業型の目的

共同作業型の大きな目的は一緒に課題の達成をすること、学ぶことへの面白さを感じることです。そして何より、ペア活動を通して、他者との関わりの充実を図ることができます。
同じことに取り組むことで、子どもたちの仲は深まり、学習に向かうことができます。

共同作業型で培われる力

共同作業型で培われる力は、相手の見方・考え方を獲得できることです。相手の見方・考え方の獲得とは、自分にはない考え方や視点を知ることです。
子どもたちは自分にはない視点を得ることで、新しい知識や経験が蓄積され、自分で学習するための武器が備わります。つまり、共同作業型では、個人の力量形成にも大きく関わっていきます。

では、共同作業型ではどんなことに気をつけて取り組むと良いでしょうか。

共同作業型の3つのポイント

共同作業型をするにあたり、3つのポイントがあります。それは、指差し、課題を置く位置、他者理解です。

指差しは、自分がどこを話しているか、相手に伝えるために行います。国語の教材を読むときをはじめ、ノートに書いたことを伝えるときにも有効です。自分が注目してほしい点にダイレクトに目を向けることができます。

2つ目は、課題を置く位置です。よくあるのは、話している児童は自分の目の前に置いて話すことです。話し手が自分の手元に置くと、聞き手はどのように聞いてわからなくなります。そのため、課題を真ん中(机と机の間など)に置くことで、一緒に見て考えることが自然とできる位置となります。

3つ目は、他者理解です。共同で作業し、伝えたりするとき、「相手は〇〇のことを言うのかな」と予測が働くことがあります。これは相手を理解しようとしているからこそ働く思考です。
この思考は、そう簡単にできません。話すことの目的を持った上で活動に取り組むことで、より一層、ペア活動がしやすい関係性にもなっていきます。

実践例 国語「文様」での間違い探し

国語の説明文の時間で、間違い探しをしました。取り組んだことは教科書と照らし合わせて、間違っているところを探すことです。
この時は、隣のペアと一緒にどこが間違っているかを探しました。探すときには、自然と会話が生まれていきます。
「ここって、〇〇であっているかな?」「ここはこうだと思うけど、どう思う?」

子どもたちは自然とペアで話し合いながら、課題の解決に向かうことができます。先ほど述べた、指差し、真ん中に置く、他者理解という点に気をつけることで、学びの質も高まります。

ペア活動がうまくいかない場合

上の取り組みをしていると、子どもたちはどんどんペアで協力します。しかし、中には協力することがうまくできない児童も存在します。

その場合は、教師が一緒に入ることが有効です。ペアの活動でうまくいかない原因の一つは、対話が続かないことです。背景には、質問がうまくできないことがあります。
そのため、教師がペアの中に入り、「〇〇さんは、どうしてそう思ったの?」「今のを聞いて、〇〇はどう思ったかな?」というように、質問の仕方を見せることが重要です。そうすることで、少しずつではありますが、できるようになっていきます。

また、全体の前でモデルを示すことも重要です。実際に児童1人に前へ出てきてもらい、教師と一緒にやり取りの例を見せます。
このときのポイントは途中で止めながら問うことです。例えば、先生が相手の児童の邪魔をする役を演じ、「何か良くないところはあったかな」「みんなならどうするの」と聞きながら、取り組みます。
そうすることで、ただ見るだけではなく、自分がどうしたらいいかを考えながら見ることが可能になります。

大橋 健太郎(おおはし けんたろう)

大阪府泉大津市立穴師小学校、kyoso's サークル所属、国語教育 大阪探究の会所属


「こどもの思考が生きる」授業を目指して、日々子どもたちと共に学んでいます。
子どもたちが教えてくれたこと、子どもの姿から学んだことを読者の皆様と共有していければと考えています。

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