子どもの実態をどう捉えるかは自分次第。新年度の学級経営のヒント
捉え方一つで、子どもは違って見えてくる。
そして教師である自分にできることがたくさん見えてきます。
教師にできることは無限大。
そんな思考法をお伝えします。
福島市立福島第一小学校 教諭 横山 淳平
新年度の出会いで意識したい子どもの実態と変容を捉える視点
新しい年度を迎えました。
子どもたちとの出会いはいかがでしたか?
自分が担当する子どもたちの実態はどうでしたか?
この1年間でその子どもたちがどう変容するとうれしいですか?
……と、ここで私は意識していることがあります。
それを紹介します。
教師のフィルターを通して捉える子どもの実態と変容の自覚
子どもの実態とは、教師が捉えた「実態」である。
子どもの変容とは、教師が捉えた「変容」である。
子どもの実態や変容は教師の受け止め方の域を超えることができない。
どういうことでしょうか?
例えば、
授業中に私語が止まらないAさんの場合
捉え方①:授業を妨害する、集中力のない子
→ 教師にできること:注意する、叱る、席を離す(=相手を変える)
捉え方②:アウトプットの欲求が強く、反応が豊かな子
→ 教師にできること:発言の場を作る、対話中心の課題に切り替える(=自分の手立てを変える)
なかなか鉛筆を動かさないBさんの場合
捉え方①:意欲が低く、やる気がない子
→ 教師にできること:急かす、居残りさせる(=相手をコントロールする)
捉え方②:失敗を恐れて慎重な、あるいはゴールが見えず困っている子
→ 教師にできること:スモールステップを提示する、ICTでハードルを下げる(=自分の環境設定を変える)
相手ではなく自分の捉え方を変えてコントロールを増やそう
実は、私たちはいつも教師というフィルターを通してしか、子どもの実態や変容を捉えるすべを持っていないことに気がつきます。
子どもを変えよう、今より良くしようと、相手を変えることばかりに気を取られてしまうと、自分がコントロールできる範囲を超えていってしまいます。
しかし、子どもに対する自分自身の見方や捉え方を変えていくことに注目すると、自分がコントロールできることが増えていきます。
自分が捉えた実態がマイナスな評価なのだとしたら、自分の捉え方にはそんな特徴があることを自覚する。
そこが、スタートラインです。
さて、ここまでは教師の頭の中の話をしました。
頭の中は、子どもたちからは見えません。
次のアクションへと移りたいものです。
子どもだろうと相手は人間。
その子はその子の人生を歩んでいますよね。
彼らは彼らなりの、一度きりの学校生活を過ごしています。
教師である自分が「こう変容させたい!」と意気込む前に、子どもが「どうなりたいのか」を聞いてみませんか。
もしそこで思いがバチッと合っていれば気持ちよく話を進めることができる。
もしそこで思いがズレていたならば、「先生はこうなってほしいと思うんだけど、どうかな?」と意図を伝え、考えをすり合わせていく。
確かに、子どもは大人と違います。
子ども特有の手立てというものが世の中にはあふれています。
しかし、本質は人と人。
子どもたちがなりたい姿に向かって、教師はサポートしていく。
そんな関係をつくっていきたいですね。
やらなければならないタスクをスタートとするのではなく、目の前の子どもを自分はどう捉えているのか。ここを自覚して、子どもと対話を重ねていく。
自然と子どもが目指すゴールを同じ位置から見つめるイメージができあがるはずです。
学級経営に唯一無二の正解なんてありません。
私は目の前の子どもたちを誰よりも応援できるチケットをもっている。
そんなスタンスで、今年度の学級経営を始めてみませんか?

横山 淳平(よこやま じゅんぺい)
福島市立福島第一小学校 教諭
早稲田大学大学院教育学研究科修了 修士(教育学)、日本金融教育支援機構教員アンバサダー、東北社会科を面白がる会・ふくしま社会教育士の会事務局、その他FPやICT関係の資格保有。
「子どもがいるから学校がある」をモットーに、教師としてできることを考えています。
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