2026.04.25
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ペア対話を成功させる目的と3つの指導ポイント

授業の中で、ペア対話の時間を設けているでしょうか。
子どもたちが座ったまま、聞くだけになっていないでしょうか。

大阪府泉大津市立穴師小学校 大橋 健太郎

ペア対話が活発にならない場面

もちろん、授業の展開によっては、聞くことが多くなる時間もあるかもしれません。しかし、少なくとも一度はペア対話をしているはずです。次のような場面に、心当たりはありますか。

・対話を促しても、児童が活発に取り組まない
・特定の児童は話すものの、何も話さない児童がいる
・先生が近くに行ったら話すが、また話さなくなる

いかがでしょうか。教師側の理想としては、

・活発にワイワイと話す
・絶え間なく話し続ける
・質問しながらどんどん話すことができる
・やめようと言っても、取り組み続ける

しかし、初めからこのような姿を実現することは至難の業です。では、どのような指導や支援が必要でしょうか。
今回は、対話の指導法について考えていきます。

授業でペア対話をする目的とは

対話をする目的は2つです。
第一に、児童と児童のつながりを作るためです。対話は人間関係の上に成り立つものでもあります。そのため、最初から難易度の高いことはできません。ここでいう難易度の高い対話とは、学習を深めるものです。新しい法則を見つけることや、学習の意義は何かといったようなものは、ある程度の質と量をこなさないと、成立しません。そのため、まずは対話を通してつながりを作ることが大切です。

第二に、自分の考えを持つためです。先生の話を聞くだけ、あるいは学習材を読むだけで、自分の考えを持てる児童もいます。しかし、他者との交流を通して、自分の考えを持つ児童もいるはずです。そのため、自分の考えを持つことも対話の大きな目的といえます。
では、その中でどんな姿をイメージすると良いでしょうか。

対話で目指す姿を段階ごとに整理する

 

対話の目指すべき姿と段階(筆者作成)

対話の目的は「他者とのつながり」と「考えの形成」に分けることができます。

必ずしも、この表の通りだとは限りません。対話は単に「楽しく話すことができた、できなかった」にとどめるのではなく、学習のねらいや児童の姿をイメージしながら取り組むことで、より質の高い対話を目指すことができます。

ペア対話の基礎を作る〜3つのポイント〜

ここからは、これらの力をつけるために、対話をするポイントを紹介します。
対話は、「ペアでお話をしましょう」と指示するだけでは簡単にできません。これまでの積み重ねで慣れている子どもたちであれば可能ですが、どの学校も同じ状況とは限りません。そのため、まずは対話の作法から指導します。

第一のポイントは目を見て話すことです。
「目を見て話しましょう」といっても、できる子とできない子がいます。そこで、次のような取り組みをします。

①ペア同士で体を向き合います。
②体を向き合ったら、「にらめっこ」をします。
③30秒〜1分程度(教師の裁量で決める)取り組みます。
④感想を問います。

「にらめっこ」遊びをする中で、途中で笑い出すこともあれば、最後まで笑わずに耐える子もいるはずです。大事なことは、相手の顔を見慣れることです。ゲームを通して、顔を見慣れることができれば、ペア対話に取り組みやすくなります。特に高学年の場合は、こういったアイスブレイクがあると効果的です。見られ方を意識する発達段階にあるため、スモールステップで進めると、子どもたちに合わせて取り組みやすくなります。

第二のポイントは、簡単なものから話すことです。

「好きな食べ物は何ですか」
「昨日、夜ご飯は何を食べましたか」
「好きな遊びは何ですか」

といった内容です。対話の本質は話を楽しむことにあります。楽しいときほど夢中になり、話をやめることができません。導入期には、子どもたちが楽しめるテーマを用意して、対話に慣れていきましょう。

第三のポイントは、振り返ることです。

ここまで、相手の顔を見慣れる、話す内容の難易度について見てきました。ここでは、対話をした後に子どもたちと振り返ります。つまり、対話の良さを共有することです。例えば、

「話すと楽しかった」
「私は〇〇だと思っていたけど、本当は△△で、びっくりした」
「友だちの好きなことがわかった」

など、子どもたちが良さを感じ、取り組む意味を見出せるようにすることが大切です。

大橋 健太郎(おおはし けんたろう)

大阪府泉大津市立穴師小学校、kyoso's サークル所属、国語教育 大阪探究の会所属


「こどもの思考が生きる」授業を目指して、日々子どもたちと共に学んでいます。
子どもたちが教えてくれたこと、子どもの姿から学んだことを読者の皆様と共有していければと考えています。

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