2026.02.24
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誰でもできる授業の振り返り方法〜ICT活用編〜

前回は、「一言でできる振り返り」として、私が取り組んでいる方法を示しました。
そこから、振り返るとはどういうことなのかをじっくりと考えてみました。
「書くことだけが振り返りなのかな」「日常の中に振り返ることってあるのかな」
そんなことを考えていると、同僚と何気なく話すことも振り返りの一つだろうと改めて感じました。
さて、今回は私が行っているICTでの振り返り方法をお伝えします。

大阪府泉大津市立条南小学校 大橋 健太郎

ロイロノートを活用した振り返りシートの作成

ロイロノートを使用して作成した振り返りシート(筆者作成)

本校のアプリの一つにロイロノートがあります。ロイロノートの良さはカード形式にしてまとめることができる点です。そのカードには、写真や文字、ネットのURLも掲載することができます。

私はそのカードを利用して、一時間ごとに写真や板書を貼れるものを作っています。

この中に、板書や成果、課題、児童のノートの写真を貼り付けます。

ロイロノートのメリットとデメリット

ロイロを使うメリットは2つあります。
1つ目は単元を通して、1枚ものにできることです。写真や教材も取り込めるため、意外と何でも入れがちです。カード機能を利用し、1枚にまとめることで、後で振り返りやすくなります。

2つ目はスピードです。ここはアナログでは到底、太刀打ちできない点です。授業終わりに板書や児童のノートを撮ったものを瞬時に、貼り付けることができます。ここがICTの強みでしょう。

反対に、デメリットはいつでもできると思ってしまうことです。これは便利なあまり起きがちですが、振り返ることも後回しにしたり、「後でやろう」と考えると、やらないことも往々にあります。「その場」で、「その時に」を考えて取り組めるとICTの機能をより良く使えるようになるでしょう。

パワーポイントを使ったクラス記録の方法

「ロイロノートはない」という自治体もあるかもしれません。自治体によっては、搭載されているアプリは違うこともあります。では、他にどんな方法があるのでしょうか。
私が取り組んでいるのは、パワーポイントを使う方法です。ここでは、クラスの記録を残します。記録方法は以下の通りです。

①日付を書く(日時の詳細)
②記録したいことを簡単に1行で書く(キーワード化・抽象化)
③1行で書いたことを詳しく書く(具体化)
④明日への取り組み課題を書く(課題の把握)

上のようなステップです。ポイントは、③です。③でどんなことを書けるかが、④にも影響します。また、③があるから、②も書けるわけです。つまり、③の場面の具体的な想起が求められます。具体的に想起することで書くこともできるのです。

ちょいポイント①エピソード記憶を活用して具体的に書く

具体的に想起するといっても……と思うかもしれません。その時に役立つのがエピソード記憶です。エピソード記憶のポイントは、何かの出来事とセットで覚えるか、写真のように風景としてその時の情景を思い出すかです。
ここはどちらも良し悪しがありますが、大切なことは自分に合う方法を選ぶことです。両方試しながら、自分にとって良い方法を探していきましょう。

ちょいポイント②明日への取り組み課題につなげる振り返り

「今日、〇〇を頑張りました!」
「今日は、〇〇ができました!」

もちろん、この観点も重要です。ただし、子どもたちとは明日も授業を一緒にします。明日は何をどんな点に力を入れるのか、今日うまくいかなかったことはなんだろうかと考えることも大事です。
明日への課題があるから、子どもたちの具体的な姿を追うことができるのです。

振り返りで良さと課題の両方を見る

振り返りをしていると、どうしても課題ばかり見てしまうこともあります。振り返りは課題を把握するために取り組むものですので、当たり前といえば当たり前です。しかし、改善点ばかり見ていると、自分の良さを見ることができなくなります。

人には誰にでも良さはあります。クラス経営も授業づくりも王道はあっても、最後は授業者や学級担任にしかできないことがあります。まさにこの部分が、その人の良さです。

良さを見つけるためには、振り返る中で、
「どんなことがうまくいったか」
を積み重ねていくことです。

うまくいったことを見ると同時に、児童の良さも自然と見えてきます。子どもの良さが見えるようになると、また違った見方・考え方ができ、自分自身の成長にも大きく関わってきます。

大橋 健太郎(おおはし けんたろう)

大阪府泉大津市立条南小学校、kyoso's サークル所属、国語教育 大阪探究の会所属


「こどもの思考が生きる」授業を目指して、日々子どもたちと共に学んでいます。
子どもたちが教えてくれたこと、子どもの姿から学んだことを読者の皆様と共有していければと考えています。

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