2023.07.29

地域自慢のポスター作り

担当する５年生の国語科単元に町の良いところについて調べて発表し、ポスターを作る学習が盛り込まれています。勤務校のある地域には全国的に有名な盆栽村があります。今回の授業ではその盆栽村や盆栽村にある盆栽美術館の魅力を発見し、魅力を伝えるポスターを作る活動を計画しました。

さいたま市立植竹小学校教諭・NIE担当　菊池健一

国語単元「まち自慢を発表しよう」での実践

大宮盆栽美術館庭園

地域にある盆栽美術館にはいつも子どもたちの作品を展示していただいています。今回も作ったポスターを展示していただけることになりました。子どもたちも張り切って学習に取り組み始めました。

「ぼくたちの町は盆栽で有名だけど、どうしてかなあ？」
「どうしてぼくたちの街に盆栽村ができたのかな？」
「どんな盆栽があるのだろう」
「盆栽のことをもっと知りたいな」

知りたいことや調べたいことをタブレットや盆栽美術館のパンフレットなどを活用して調べ始めました。3年生でも盆栽美術館の見学をしてお気に入りの盆栽を見つけています。5年生になり、今度は自分たちが盆栽を育てる（10月に地域の盆栽家の方から盆栽づくりを学ぶ予定）ので、しっかりと盆栽について再度学ぶことになりました。
３年生の時とは違い、どんどん自分で調べたいことを調べることができます。必要な情報を集め、どんなことをポスターに書くかをそれぞれが決めていきました。これまで低学年のころから地域のことや盆栽のことを学習してきたこともあり、学習が大変スムーズに進みました。

ポスター作りのための調べ学習

地域の大宮盆栽美術館の魅力を伝えるために、どんなことを調べたいかを考え活動を開始しました。今は一人一台のタブレットがあります。美術館のホームページも一人ひとり閲覧することができるので、子どもたちの関心に合わせて活動できます。

「やっぱり美術館の魅力は珍しい盆栽がたくさんあることだよね」
「たくさんのイベントを行っているのも魅力だよね」
「外国の人のための工夫もたくさんあるんだ」

友達同士で感想を述べ合いながら活動に取り組みました。子どもたちのことは３年生の時にも指導していますが、５年生になってこれまでの学習を生かして、調べたいことや知りたいことについての情報を集める力がついていると思います。今回の学習でさらにその力を伸ばしてほしいと思いながら指導に当たりました。

調べた盆栽美術館の魅力の中からポスターに描いて紹介したいことを選びます。子どもたちは以前、美術館の盆栽の中からお気に入りの盆栽を選び、簡単な新聞にまとめたことがあります。その学習も思い出しながら楽しく作業を進めていきました。

美術館の魅力発信ポスター作り！

調べ学習が終わるといよいよ今回の学習のメインであるポスター作り開始！
子どもたちは大変絵が上手です。２年前に盆栽美術館に「お気に入り盆栽の紹介新聞」を展示していただいたときに、それを見た美術大学の先生が「大変子どもらしくてよい絵だ。こういう絵は子どもにしか描けない」と言ってくださったそうです。子どもたちにもこの言葉を伝えて、今度もがんばって作ろうと声を掛けました。子どもたちは目を輝かせながらポスター作りをスタートしました。

「僕は美術館のイベントについて紹介するポスターにするぞ！」
「価値のある盆栽がたくさんあることをみんなに伝えたいなあ…」
「美術館には外国の方のための工夫がたくさんあるよ。それを紹介したいな」
「美術館では実際に盆栽を買うことができるって知らない人も多いよね」

子どもたちは楽しくポスター作りに取り組み、素晴らしい作品を完成させることができました。美術館に自信をもって作品を提出することができました。大変うれしいです。

大宮盆栽美術館では子どものための展覧会を夏休みの期間に開催しています。美術館の学芸員の方にも相談し、子どもたちの作ったポスターを飾っていただけることになりました。夏休みには子どもたちのほか、保護者や学校の先生たちも多数いらっしゃるそうです。子どもたちが作ったポスターをぜひ見てほしいと思っています。
また、ポスターを作った子どもたちにも自分たちの作品を鑑賞しながら美術館にある盆栽をたくさん見てほしいと思っています。そして、10月からの盆栽づくりや総合的な学習の時間での盆栽調べの取組をがんばっていきたいと考えています。今年度の活動を通して、子どもたちがさらに地域のことを好きになってくれたらいいなあ…