2020.01.24
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My 仕事術(番外編)

今回は、一旦国語の話から離れて私のおすすめの仕事術を紹介させていただきます。
ジャンルはバラバラですが実践した中で、おすすめの4つです。

明石市立錦が丘小学校 教諭 川上 健治

今回は、一旦国語科の日記は小休憩ということで、私がこれまで実践してきて、子ども達の成長の一助になっている手応えがあるものを教師の仕事術も含め紹介させて頂きます。

【その1】早く退勤したいけれど、学級通信を毎日出したい先生のために……

私は、教師になって毎年、学級通信を出しています。その意図は、人それぞれだと思いますが、私の場合は、私の考えとクラスの様子を保護者の方々に届ける意図があります。届け方は毎年変えており、例えば、6年生の担任の場合は、子ども達に向けて伝えている書きぶりにしています。それは、6年生くらいになると、自分たちでも読み、私の意図なども理解できるからです。そして、それを読んだ、保護者にも暗に伝わるからです。逆に、今年度のように1年生を担任した場合は、もちろん、保護者に向けて伝えている書きぶりにしています。それは、もちろん1年生の理解力に合わせていたら、伝えたいことの1割くらいしか伝わらないからです。

まだまだ試行錯誤の段階ですが、今年度の試みで今後も使えそうだというものがありました。それは、「~になったらいいなぁ」ということを想定して作る「希望型学級通信」の方法です。今年度は、1年生担任ということもあり、毎日学級通信を出しています。あまり、文才の無い私にとって、この作業を毎日続けるのは中々の負担です。教育は、突き詰めれば「終わりはない」ものですが、時間は有限です。私は、どんなに、どんなに遅くとも18時には仕事場を出て、プライベートの時間を確保したいのです(笑)。この限られた時間の中で、毎日学級通信を出すことは、最悪、学級通信を作ることに意識がいきすぎ、大事な日々の授業を疎かにしてしまうということにも繋がりかねません。そこで、私は、毎週金曜日の夜に翌週の5日分の学級通信の大まかなフレームを作成しておきます。それが名付けて「希望型学級通信」です(笑)。例えば、かなりシンプルに書くと、月曜日に体育があるのであれば、前もって「鉄棒をしました。各グループで協力して教え合いながら技の完成度を高めていました」や国語の音読発表会があるのであれば、「目線や立ち方に気をつけてリズムよく音読ができていました。また、聴く子の態度も素晴らしかったです」のような感じです。要は、自分がこうなってほしいと考える(A評価がつくような)子どもの姿を前もって書いておくのです。これにより、あとは写真を撮って、そのフレームに埋め込むだけで完成します。すると、平日に次の日の分の学級通信を作る時間は5分で済みます。かなり時間短縮ができます。また、このやり方の副次的なプラス要素として、前もって、理想の子ども達の姿をイメージしているので、そういう目線で子ども達をみることができます。すると、理想の素晴らしい行動をしている子に目がいき、褒めることができます。1年生は、友だちが褒められると、その行動が価値ある行動だと認識し、我も我もと同じ行動をしようとしてくれます。結果、クラス全体が、理想の姿で埋め尽くされるわけです。そうなると、前もって書いた学級通信通りになり、作り直さなくて済みます。理想の姿になってもないのに、「理想の姿になって素晴らしかったです」というのは嘘になるので……。これは、時短をしたいけれど、毎日学級通信を書きたい自分にとっては、かなりはまったやり方でした。

【その2】子ども達を褒めることが苦手な先生のために……

特に、アドラー心理学に基づいた学級経営をしようと考えている先生方(もちろん、それ以外の先生方も含め)は、「褒める」という重要性は認識されていることだと思います。私自身も、尊敬する先輩から「爪の垢程度のことでも、みつけて褒めるようにしたらいいよ」と何度も言われてきました。しかし、正直、私は、褒めることがあまり、得意ではありません。今考えると、子ども達には、毎日終わりの会に「いいところ見つけ」をさせているくせに、その活動をさせている張本人の私自身が「本気で子ども達のいいところを見つけようとアンテナを張っていたのか」という問題にいきつきました。そこで、考えたのが「達人カード」です。これは、クラスのためによい効果をもたらせてくれた子に、私が独断で名刺サイズの達人カードを作成し、教室掲示用と連絡帳に貼る用の2枚を作成するという取り組みです。これを年度の最初に学級通信で保護者の方々にも「達人カードを作成して渡します」と宣言しておけば、もう逃げられません。私は、特に1学期、全力でクラス全員の子ども達の良いところ探しをしました。もらえる子がいるのにもらえない子がいるということは絶対あってはならないからです。意識というものは大事なもので、意識しておけば、すぐに一人ひとりの子ども達の良いところが見えてくるものです。1学期だけで、一人平均2枚は渡せました。この取り組みは、結果的に、子ども達一人ひとりに「あなたは、先生から見たらこんな長所もあるんだよ」とお知らせすることに繋がりましたが、最初は、私の褒めることの苦手意識から始まったものです。今では、そんなことをしなくても、子ども達の良いところを見つけようという習慣が付いたので、まだ褒めることが苦手だという先生には、是非試してもらいたい取り組みです。

【その3】毎年、成績処理に四苦八苦する先生のために……

私は、初任から数年間、成績処理の時期になると、何をするにも不安が付き纏っていました。その不安とは、もちろん、「成績提出日に間に合うか」というものです。もちろん、間に合わせないといけないですし、結果、当たり前に間に合うのですが、いつも最後の一週間は、20時くらいまで残って、成績をつけたり、所見を書いたりしていました。しかし、先にも書きましたが、私は、18時には、仕事場を出たいのです。18時にでるためには、今まで最後の一週間で追い込んでやっていた仕事を分散させればいいわけです。こんな当たり前のことを書いて申し訳ないのですが、頭では分かっていても、実際に習慣づけるのには少し時間がかかりました。今では、このやり方がすっかり定着しています。例えば、テストをしたらその点数をすぐに成績に反映させるソフトに入力することです。何枚ものテストをしているのに入力までせずに点数をつけっぱなしでは、当然、後々点数を入力する時間がかかります。塵も積もれば山となるです。しかし、テストの採点が終わったら、すぐに入力まですると、学期末にその労力がかかりません。山となる前に片づけておくのです。これは、その時は、少し面倒くさいですが、学期末になると、面倒くさい中、頑張った自分を褒めたくなります。また、成績で一番労力がかかるのが「所見」だと思います。これも今までの私だったら、直前にクラス全員分の所見の内容を思い起こしながら考えていました。経験のある先生なら分かると思いますが、かなりしんどい作業です。そんな苦労をしないように、私は、日々少しずつでもいいので、クラスの子の良いところを見つけてはメモをしていきます。その時に役に立つのは、「学級通信」であり、「達人カード」であります。どちらも、クラスの子の良いところを見つけた記録ですので、「達人カード」を発行したら、すぐに自分の手帳にもメモをしていきます。そして、2学期なら11月中旬に、10分で5人程度を目途に所見を作成していきます。すると、毎年、その時点でまだ書けない子が出てきます。この子は、総じて「良いところがなくて書くことがない子」ではなく、「良いところはたくさんあるけれど、言語化しにくい良さがある子」です。従って、11月下旬には、まだ所見が出来上がっていない子に焦点を当てて、言語化出来る良さを見つけていき、所見を完成させていきます。そうすると、私の場合、今年度の2学期の所見は12月を待たずに完成して管理職に提出出来ました。成績付けも所見もポイントは「仕事を分散させる」です。すると、直前にも四苦八苦せずに、毎日のルーティンをこなせます。

【その4】お先に失礼したい先生のために……

働き方改革の波が小学校教師にも来ています。先にも書きましたが、教師の仕事は突き詰めれば、終わりはありません。人よりも遅くまで仕事をしている先生が熱心だと考える管理職はもう時代遅れですよね。何より、私の矜持は、人目の付かないところで頑張り、人目につくところでは、さらっとこなすことです(笑)。従って、先輩が残業していても、18時には踏ん切りをつけて「お先に失礼します」となります。しかし、仕事の遅い私は、先輩より早くに仕事を終え、持ち帰り仕事も金曜日しかしないのに、先輩に追いつけるわけがありません。ではいつするのか? それは、朝6時20分からです。子育て世代の方には、無理かもしれませんが、若手の先生や一人暮らしをしている先生なら可能なのではないでしょうか。(管理職から鍵を頂けたらの話ですが……)朝の時間が人間にとって、一番効率の良いパフォーマンスができるというのは周知の事実だと思います。しかも、職員室には自分以外いません。仕事がはかどらないはずがありません。この朝の時間を有効活用して、前日に残して帰った仕事の続きをしたり、時間があれば教育書を呼んだりという時間に充てられます。その代わり、夜は10時に就寝ですが。初めは、辛いと思いますが、慣れてくるとなんてことはありません。この朝の時間を有効活用できれば、「お先に失礼します」も夢ではありません。
以上仕事術を含め4つのことを書かせていただきました。どれか一つでも、参考になれば嬉しいです。次回からは、国語科の話に戻しますので、引き続きよろしくお願いいたします。

川上 健治(かわかみ けんじ)

明石市立錦が丘小学校 教諭
クラスの全員が楽しく学び合い「分かる・できる」ことを目指して日々授業を考えています。また、様々な土台となる学級経営も大切にしています。

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