2020.01.11
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「実践のジャッジを受ける」

さいたま市立海老沼小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

「防災」についての実践

ここ数年、防災教育に取り組んでいます。あの東日本大震災以降、防災教育の重要性が再認識され、各学校で様々な取り組みが行われるようになりました。勤務校でも、これまでの避難訓練などのほか、シェイクアウト訓練や教室の机などを使ったシェルターづくりの訓練なども行われるようになりました。
しかし、それらの指導は一過性のものとなっており、その時だけの学習になっています。また、児童が主体的に調べたり発表したりする活動を入れていないので、児童にとって受け身の学習になっていることが多いです。それを改善していくことで、本当の意味で児童の防災意識を高められると感じました。
そこで、国語や特別活動の授業を軸に児童が防災について調べたことを発表し合ったり、新聞を作ったりする実践を行いました。児童は意欲的に活動を行い、国語科の目標も立派に達成しました。また、実践後のアンケート結果では、児童の防災意識の高まりも感じられました。このような活動を毎年工夫して行い、実践を深めてきました。

広く発表してジャッジを受ける

「自分が行った実践は人にさらしてジャッジを受けること」
これは、元カリスマ体育教師である原田隆史先生が主催する東京教師塾で教わった言葉です。自分の実践をそのままにせず、広めていくことが大切であると理解しています。
そこで、今回の防災に関する実践をいくつかのコンクールに応募してみました。そうすることで、防災教育の重要性や具体的な取り組み方法について発信できると考えました。しかし、多くのコンクールでは入選することができませんでした。
あるコンクールでは、防災についてNIE(新聞活用)をしながら取り組んだことを中心にまとめました。また、他のコンクールではグループ学習によりすべての児童が防災意識を高めることができたことを中心にまとめました。いろいろな切り口で防災に対する取組をまとめましたが、今回は評価されませんでした。
自分なりに原因を考えてみると、実践した内容が私のオリジナルである面が多く、たくさんの先生方が参考に取り組むには難しい内容になっていたことが挙げられます。また、これまでの防災教育について調査したり、教科書などから防災について取り上げていることをチェックしたりもしましたが、先行実践の検討が甘かったかもしれません。それらの点を反省し、またチャレンジしていきたいと考えています。次の実戦からは、実際に教材として使ったワークシートや掲示物を再利用しやすくしたり、指導のポイントなどを示したりしていきたいです。

さらに実践を広げて……

来年は再挑戦として、さらに防災教育の実践を進めていく予定です。これから担当する児童たちは、あの東日本大震災を知らない世代になってきます。これまでは、震災の経験を思い出したり、保護者に聞いたりしながら震災についての理解を深めていきました。これからは、同じアプローチはできません。そこで、子どもたちがどうすれば防災意識を高められるかを常に考えていきたいと思います。そして、実践内容やその成果を広く発信していきたいと考えています。

菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立海老沼小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う傍ら、放送大学大学院生として研究活動も行う。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。

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