2018.12.27
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

体育授業のちょっとしたコツ(3)

前回、前々回の記事と同様に、比較的教職経験の浅い先生に知っておいて欲しい、体育授業のちょっとしたコツについて紹介します。
どうぞよろしくお願いいたします。

大阪市立堀江小学校 主幹教諭   (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年) 川村幸久

環境面の点検

~ 万が一の危険を常に考える  ~  

ボール運動の試合の際に、練習で使ったボールがきちんと片付けられていなくて床に転がっていることがあります。
試合の時は、コート内で試合をしますが、子供達がコートの外までボールを追いかけていくことがあり、このような状態だと大変危険です。
使わなくなったものは、必ず片付けてから次の運動をすることを指導しましょう。
また、脱いだ上着やファイル、学習カード等もばらばらに置いていると、その上に乗って足を滑らせ頭を打つ危険性があります。
先生は、荷物を入れるかごを用意したり、ステージの上に置かせたりして安全に注意を払うようにしましょう。

先生の「これくらいは大丈夫だろう」という甘い考えが、子供の怪我を引き起こします。
 念には念を。心配しすぎて損をすることはありません。

子供達全員を集めて話をする場面

~意識して授業をしましょう ~

授業中に、先生が子供達全員を集めて話をする場面は、1時間に3回を目安に授業を計画するようにしましょう
(あくまでも目安です)。

〇 説明は3分以内を目安にする
〇 ポイントを絞って端的に話すように心がける
特に技能(動き)の説明は、言葉だけでは子供が理解しづらいので、実際の動き(示範、友達のよいお手本等)を見せながら話をするようにしましょう

視聴覚教材やICT機器の利活用

体育の授業でのICT機器の利活用は、使い方次第で子供の学びの深さが大きく変わります。
学習のねらい・目標と相反する使い方や、機器を操作する時間が長いなどICT機器を授業の中で効果的に使えなければ、子供の意欲も運動量も低下してしまいます。
効果的に使うことができれば、子供の学びが深まります。

意識しなくてはいけないことは「必要に応じて使う」「子供が必要だと感じる場で使う」ということです。
ICT機器はあくまでもツールなので、タブレット端末等があるから必ずしも使わなくてはいけないわけではありません。
「よし、今日はタブレットを体育の学習で使うぞ‼」と先生が意気込んでも、子供が学習の中で必要としていなければ無理に使うことはありません。
体育の学習だけではなく、様々な教科や行事・取組みの中で継続的にICT機器を使い、子供の情報活用能力が育まれることで「今日の体育のこの場面で、タブレットに入っているアプリやソフトを使いたい‼」と自発的な声があがってくることでしょう。

川村幸久(かわむら ゆきひさ)

大阪市立堀江小学校 主幹教諭
(大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)
教師生活15年目。これまでの担任・教務主任の経験、大学院での学びを省察し、学級経営やICT活用、体育科教育を中心に、皆様と情報共有をさせて頂ければと思います。

同じテーマの執筆者

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop