2018.12.07
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体育授業のちょっとしたコツ(2)

前回の記事と同様に、比較的教職経験の浅い先生に知っておいて欲しい、体育授業のちょっとしたコツについて紹介します。
どうぞよろしくお願いいたします。

大阪市立堀江小学校 主幹教諭   (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年) 川村幸久

◆目的に応じた集合の仕方を学級で決めておこう

体育の授業中の集合は、子供たちの運動量や学びの質に影響を及ぼします。
先生の意図や目的に応じて、時には集合する形態を変えて集めるようにします。
目的も意図もなく、いつも集め方が曖昧だと時間のロスが多くなってしまい、授業のメリハリもなくなります。
例えば次の3つの集め方があります。

①授業の最初に子供達の人数を確認する場面で

②学習の途中、動きのポイントをグループや学級全員で確認する場面で

③運動のポイントを明確に見せたい場面で

◆先生の合図の仕方

先生は、子供たちをどのような隊形で集合させるのか、年度当初にサインを決めて指導するようにしましょう。
例えば「ピー」と笛を吹き、下記のサインを出して子供達が集まるのを待つように伝えます。
体育の授業時間できちんと確認しておくことで、緊急時の避難はもちろん、朝会や遠足・社会見学等の際にもスムーズに行動することができます。

◆授業の準備は、役割分担を明確にして

学習の準備は、効率的・スムーズに行うことができるように、あらかじめ「どのような場で授業を行うのか」について、子供達にホワイトボード等に図を貼って示すようにします。
低学年・中学年では、単元の始めは、どの班がどこを準備するのか役割を明確にしておくとよいでしょう。
高学年になれば、自分の担当場所の準備が終わっても、自分の決められた場所だけではなく、進んで準備の手がもっと必要そうな場所へ、手伝いに行くことができるように指導するとよいでしょう。

◆体育倉庫が混み合わないようにするには

準備・片付けの際に、体育倉庫に一気に子供達が駆け込むと大変危険です。
混み合うこと・危険な状況を避けるために、あらかじめ先生は授業の前に体育倉庫へ行き、必要なものを子供達が運びやすい位置に出しておくのがよいでしょう。
ちょっとしたひと手間ですが、授業を行う上では大切にしなくてはいけないポイントです。
また、「呼ばれた班から順番に準備する」「混雑を避けるために、先に跳び箱を運んで後からマットを運ぶ班と、先にマットを運んで後から跳び箱を運ぶ班に分ける」「体育倉庫の出入りを一方通行にする」等のルールづくりも事前に指導しておくとよいでしょう。

川村幸久(かわむら ゆきひさ)

大阪市立堀江小学校 主幹教諭
(大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)
教師生活15年目。これまでの担任・教務主任の経験、大学院での学びを省察し、学級経営やICT活用、体育科教育を中心に、皆様と情報共有をさせて頂ければと思います。

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