2018.10.27
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修学旅行を終えて

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

久しぶりの修学旅行

 今年度、教員生活20年を迎えているが、12年ぶりの6年生担任を務めることができた。そして、先日は栃木県日光市への修学旅行に児童と出かけることができた。これまで、何度か修学旅行の引率に行くことはあったが、今年は10年以上ぶりの宿泊的行事であり、学年主任としての役割もあったので、これまで以上の充実した行事となった。

 修学旅行は児童にとってこれからの人生で忘れられない思い出になるはずである。人生の節目で修学旅行の出来事を思い出したり、旧友と当時の思い出を語り合ったりすることもあるだろうと思う。現在作成している卒業アルバムでも修学旅行のページは大きく扱われる。そんな大切な行事をしっかりと充実させたいと思い、ある取組を行ったので、以下にご紹介したい。

日光の事前学習を行う

 6学年は様々な行事で忙しいが、その合間を縫って児童と修学旅行で訪れる日光についての事前学習を行った。調べ学習をしている時間があまり取れないので、活用したのが、日光を取り上げた新聞記事である。特に、世界遺産である日光東照宮について新聞記事をもとに情報収集を行った。児童は記事を通して、どのような場所を見学したいかを明確にすることができた。

 また、地図を活用して日光の自然の様子や日光に向かう途中の様子について知る活動を行った。算数の学習でも、日光までの距離を調べたり、日光まで自分の足で歩いていくとどのくらい時間がかかるかなどを調べたりして、日光への関心を高めるようにした。

 事前に学習を行っておくことで、実際に現地に行った際にその学習が生きてくることを感じた。児童は自分が見学して知りたいことが明確になっているので、見学も充実していた。

体験活動を導入する

 日光への修学旅行で、ぜひ現地の文化にも触れてほしいと感じていた。そこで、宿泊するホテルで、児童に体験活動を行わせることにした。取り入れたのは「ふくべ細工体験」である。ふくべ体験とはかんぴょうを乾燥させたものに顔などの絵をかいて、飾りとするものである。

 児童は、現地の講師の方から丁寧に指導を受け、思い思いに模様などをかくことができた。友達同士で作品を見せ合いながら楽しく活動することができた。出来上がった作品は学校に届けられるので、児童の一生の思い出になると思う。

 今回の修学旅行を通して、児童と共にすばらしい思い出を残すことができた。この思い出を児童にはずっと大切にしてもらいたいと思っている。

菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

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