「あぁ、ケアレスミスだった・・。」
って言葉、みなさんは使ったことがありますか?
自分が子どもの頃でも大人になってからでも構いません。
一度も使ったことがない人は少ないのではないでしょうか。
学級の子どもたちもよく使います。
別にこの言葉を使うこと自体はいいんですが・・。
ここで終わってしまうともったいないなぁと思っています。
「ケアレスミス」という言葉。
ついつい自分を守る言葉になってしまいます。
「自分はわかっていたのに」
「自分はできるはずだったのに」
・・と、うまくいかなかった自分をきちんと認めることをせず、
何とか自分を正当化しようとします。
間違えること自体はいいんですが・・。
変に正当化してしまうともったいないなぁと思います。
肝心なのは、間違えた後にどう考え行動するかです。
今、W杯が盛り上がっています。
シュートミスした選手が、「ケアレスミスだった」だなんて言い訳はしないですよね。
そんな選手はW杯に出ていないでしょう。
自分の練習不足に目を向けたり、
次同じミスをしないような練習を積み重ねたりするでしょう。
大人になってからも、
「ケアレスミスだったんだよ」で物事がうまくいくはずがありません。
そんなこと言われても、「あぁ、そうか」なんて受け止めてもらえないです。
ケアレスミスが起きた後、
「自分の実力不足」
「やればできたのに」
と、どちらの自分になっていけるかでその後の過ごし方が変わっていきます。
常に自分に目を向けられる子は、
次の工夫を何とかして見つけていこうとするでしょう。
これは、テストのことだけに限りません。
毎日の生活のあらゆることにもつながっていきます。
「ケアレスミス」が聞こえてきたときに
子どもたちとその「ケアレスミス」を見つめる時間をとりたいものです。
教師が軽く捉えると、子どもたちも軽く捉えます。
教師がきちんと捉えると、子どもたちもきちんと捉えます。
ケアレスミスは成長の分岐点。
どちらに向かう子どもたちを支えていきますか。
若松 俊介(わかまつ しゅんすけ)
京都教育大学附属桃山小学校 教諭
「子どもが生きる」授業を目指して、日々子どもたちと共に学んでいます。子どもたちに教えてもらった大切なことを、読者の皆様と共有していければ幸いです。国語教師竹の会所属。
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