2018.04.10
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

学校をより良くする主役は子どもたち

「学級開き」を迎えるにあたって心がけたいこと

京都教育大学附属桃山小学校 教諭 若松 俊介

いよいよ平成30年度の学校生活が始まりました。
もう新しい学級の子どもたちと出会われた先生も多いと思います。

「学級開き」という言葉。
皆さんはどんなことをイメージされますか?

・黄金の3日間
・叱る基準を伝える
・ルールについて考える

・・など、学級づくりのためにすすめていく事がたくさん。

私も教師5年目くらいまではいつもドキドキしていました。

「うまく子どもたちとやっていけるだろうか」
「ミスせずにいけるだろうか」
「出会いをきちんとやりきれるだろうか」

ととにかく不安だらけ。

「黄金の3日間」という言葉に、
プレッシャーを感じていたのだと思います。

やるべきことを全てリストアップして、
時間のある限りとことんやりきっていく。

「自分」の不安を解消することが第一優先になっていました。

もちろん子どもたちとの「出会い」は大事です。
ただ、それがプレッシャーになってしまうと余裕が出てこない。

学級の主役は子どもたちです。
自分の不安を解消するためではなく、
子どもたちが「楽しそう」と思える出会いを考えていきたいものです。

学級の様々なルールも、
教師が頑張って決めてから子どもたちに与えるのではなく、
子どもたちと一緒に考えたいですね。

最初は「?」というものでも、
子どもたちが「自分たちで決めた」と思えば、
課題が出てきた時に自分たちでより良くしていこうとします。

「教師から与えられた」ルールだと、
「守る」「守らない」になってしまいます。
「守らせる」なんてしんどいですよね。

学級をより良くしていくのは教師だけではありません。
子どもたちと共により良くしていくことを意識すると心がふっと楽になります。

あんなに不安でいっぱいだった学級開き。
今は、ドキドキではなくワクワクしています。
自分の不安よりも子どもの楽しみを優先させた結果、
さらに自分の余裕が生まれてきました。

「学級開きはこうしなければならない」

という情報がたくさん舞い込んでくるとは思いますが、
どれかが「正解」なんてあり得ません。

どこにもない「正解」に縛られるよりも、
目の前の子どもたちとの出会いを大切にしていきたいですね。
一人ひとりの子どもを受け止める余裕を持って、
学級のスタートを迎えられるといいなと思います。

皆さんにとって、
子どもたちにとって、
充実した1年間になることを祈っています。

今年度もどうぞよろしくお願い致します。

若松 俊介(わかまつ しゅんすけ)

京都教育大学附属桃山小学校 教諭
「子どもが生きる」授業を目指して、日々子どもたちと共に学んでいます。子どもたちに教えてもらった大切なことを、読者の皆様と共有していければ幸いです。国語教師竹の会所属。

同じテーマの執筆者

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop