2018.01.17
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給食当番の仕組みは?

3学期の給食が始まりました。学級での当番の仕組みを紹介します。

京都教育大学附属桃山小学校 教諭 若松 俊介

3学期が始まりました。
短縮授業も終わり、本校でも給食が始まりました。
本校の給食はとてもおいしいので、毎日給食の時間が楽しみです。

給食と言えば、給食当番。
皆さんの学級ではどのような仕組みでしょうか。

教師になって何年かは、
あまり何も考えずに輪番制を用いていました。
月曜日→パン
火曜日→大おかず
水曜日→牛乳
と順番に仕事を行なっていきます。

自分が小学生の時にもこのようなやり方で当番をしていたと思います。
教師になってからも、輪番制を用いる先生が多かったです。
「給食当番は輪番制でやるものだ」
と勝手に思い込んでいました。
4月当初には、いつもくるくる回る当番表を作っていました。

輪番制の良いところは、いろんな仕事を経験できるところです。
それぞれの大変さを学ぶことで、フォローしあっていくことができます。
低学年、中学年であればこのような仕組みがいいのかなと思います。

ただ、私の学級の子どもたちは5年生です。
これまで各仕事をたくさん経験してきています。
そこで、これまでの輪番制をやめて専門制を用いることにしました。

大おかずの担当になれば1週間ずっと大おかず。
同じ仕事をし続けることによって、工夫の仕方を見つけていくことができます。
「うまくいかない」は成長のチャンスです。
「次はこうしてみよう」と見つけていくことができます。

毎日違う仕事だと、
昨日うまくいかなかったことを今日の仕事に活かしにくいですよね。
もちろん、共通する部分もあるんでしょうけど・・。

担当の仕事は自分で選択できるようにします。
自分で選択した仕事なので、責任持ってやり遂げようとします。
当初は12人で行っていた仕事も、今は9人で行っています。
より仕事が洗練されてきた結果です。

専門性にしてから、給食当番内で話し合う姿が見られるようになりました。
本当に面白いなと思います。
「何となく」自分の仕事をする子が少なくなってきました。
自分たちで仕組みをより良くしようとしていきます。

時間をはかって分析したり、
配る仕組みを変えたり、
教室の座席配置を変えたり、
・・・と工夫次第でどんどん効率よくなっていきます。

今は専門性を採用していますが、
3学期はもっと違うやり方をするかもしれません。
子どもたちと共に、より良い給食当番の仕組みを見つけていきたいと思います。

この専門性の仕組みも子どもたちと共に決めました。
子どもたち自身が仕組みを考えることで、
自分たちの仕事が「自分ごと」になってきます。

昔は「早く着替えなさい」「ちゃんとしなさい」と言ったこともありましたが、
もうそんな必要はなくなってきました。
教師がそんなことを言うことで「他人事」になっていきます。
今は、お互いに声かけしながら進めていく姿を見守っています。

全国に小学校がたくさんあれば、
その数だけ給食当番の仕組みも違うだろうなと思います。
みなさんがどんな仕組みを用いられているのか気になります。
また良ければ教えてください。

若松 俊介(わかまつ しゅんすけ)

京都教育大学附属桃山小学校 教諭
「子どもが生きる」授業を目指して、日々子どもたちと共に学んでいます。子どもたちに教えてもらった大切なことを、読者の皆様と共有していければ幸いです。国語教師竹の会所属。

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