2017.12.03
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「防災の取組スタート」

さいたま市立海老沼小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

研究発表会の公開授業で

 今年度の1月に勤務校の研究発表会でNIEを取り上げた国語科授業を公開します。授業の題材として防災を取り上げ、児童が学校で地震に遭った際にどのように身を守ればよいかを調べて発表し合う授業を行います。

 国語科の指導事項として、「児童が関心をもったことを調べること」とあります。そのため、児童に防災を意識させ、主体的に活動に取り組ませられるような工夫をする必要があると考えています。そのために、まずは学校で行われている避難訓練を活用して、児童が防災について意識を高められるようにしました。


 避難訓練を充実させる

 学校では全校でシェイクアウト訓練が行われます。急な地震があった時に児童が身を守れるように訓練をします。しかし、この訓練は、緊急地震速報の音声を流し、机にもぐる練習をするぐらいの簡単なものでした。

 そこで、この活動を利用し、児童の防災意識を高めるための工夫をしました。訓練が始まる前に、東日本大震災の映像を視聴し、震度6の揺れがどのようなものかを疑似体験しました。児童は建物が崩れたり、家具が倒れたりする様子を見てびっくりしていました。そして、教室で同じような地震が起こった時にはとても立っていられないということに気が付きました。その後、シェイクアウト訓練の際には、大震災の動画を流しながら児童と真剣に行いました。

 訓練の後で、児童に振り返りをさせると、

「本当の地震が来たら、立っていられないし、こわいと思った」

「あんなに大きな揺れがきたら、机の下にもぐってもけがをするかもしれない」

「やっぱりすぐに机にもぐらないといけないと思った」

など、感じたことを友達同士で話し合っていました。

主体的に「防災マニュアル」を作る

 訓練が終わった数日後には、特別活動の時間を利用して、児童が教室から避難をする際に、どのような危険があるか、また、どのようなことに気をつけなければならないかを避難経路に沿って調べる活動を行いました。

 児童はグループに分かれて、避難経路を見て回り、友達同士で話し合いながら安全な避難の仕方について考えていました。そして、調べた後には、地震が起こってから校庭へ安全に避難するためのコツを盛り込んだ防災マニュアルを作ることができました。防災マニュアルはまだまだ未熟なものですが、児童が真剣に考え作成したものなので、大変価値があると感じています。

 今回の活動を終えて、児童は防災についての意識を高めることができました。次回は道徳で、東日本大震災を取り上げた資料を活用して授業を行い、防災について別の角度から学んでいきたいと考えています。
(写真は児童が作成した防災マニュアルです)

菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立海老沼小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う傍ら、放送大学大学院生として研究活動も行う。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。

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