2018.03.16

やっぱり伸びていく努力をしないと......

平昌オリンピック・パラリンピックでの日本人選手の活躍に，
たくさんの元気をいただいています。

世界中から集まる大会。
生活習慣，応援の仕方までいろいろ感じたことでしょう。
それぞれの国の価値観が有り，様々なことが違います。

ある場所で，若い先生方と話したことから，
ちょっと感じたことを綴ってみます。

兵庫県神戸市立桜の宮小学校　特別支援教育士スーパーバイザー（S.E.N.S-SV）　関田聖和

価値観の違い

「掃除をさぼらずにしなさい！」
と，先生が声をかけます。
これは，極普通のことです。
ただし，日本では……。
海外では，日本の多くの学校で，子どもたちが掃除していることに驚くそうです。

苦しそうにしているから，声をかけようと思い，行動すること。

男性の顔の絵を描いたお面を使って応援すること。

メガホンや鳴り物を使って応援すること。

何ももたずに，ただ観戦し応援すること。

みんなでメダルに，指さしたところを写真に撮りたいと思うこと。

それは……と，軽い拒否をすること。

ぼくがしたいからと，突然訪問してくること。

本は，大きさ順に並んでいないと気持ち悪いからと，

図書館の本を作者別ではなく，大きさごとに並べ替えること。

悪いことをした。だから，他に示しが付かないから，
叱られている所を仲間に見せるべきだ。と考えること。

悪いことをした。しかし，本人と話をすると，心が不安定であった。
もうするなよと声をかけるだけで終えたいと考えること。

どれも，その人なりの価値観で動いている。
その人自身は，ベストだと思っている。
でも，他から見ると，ベターレベルであったり，不適切だと感じたりすることがある。

いわゆる，価値観の違いです。

正解は，１つではなく，多数ある

この指導で今までやって来たから，これで……。

これは，間違っていません。でも，
100点でもないでしょう。

男性が，男性を好きになる。
女性が，女性を好きになる。
男性が，スカートをはく。
女性が，角刈りをする。

これもまた，どれも間違いではなく，
その人自身の中の道徳的価値観で判断し，行動していることです。

価値観は多様

だから正解や手立ては，１つじゃないと考えるのです。

価値観は，多様です。

だから，正解は一つじゃない。

時には，自身が正しいと思っている考えでも，
引っ込めないといけないことがあります。

また，ちょっと，時間のかかる方法を受け入れて，
取り組まないといけないこともあります。

昨日より今日，今日より明日へ

こういうこと，

価値観を伝えるのって，とっても難しい。

価値観は，人によって違う。
でも進化している価値観は，伝えなくてはいけないですよね。

しかし，なかなか伝わらないのです。
どうやら，今までの経験やプライドが邪魔をするらしいのです。
いやあ，悩ましいことです……。

教師って，
採用試験に受かれば，
採用試験に受からなくても，子どもたちから先生と呼ばれれば，

教師になったと勘違いしている方と，極，極たまに（笑）出会います。

自身を進化させることをせず……
自身を深化させることをせず……
自身を新化させることをせず……

ただ，今の現状でうまくやってきたから，こなしていく……。

ブラックと言われても，やるべきことがあります。

教師は，自分自身が伸びていくことで，
子どもたちをより高い所へ，
力のある社会人として，育んでいけると思うのです。

だから，昨日の自分より今日の自分。
今日より明日へ自身を高めていくことをしない教師は，どうなのでしょうか。

３月も半ばになりますが，
ある場所で，ある若い先生たちと話す中で，感じたことです。

やっぱり，伸びていく努力をしないと……

って，強く考え，強く思うのです。

関田聖和（せきだきよかず）

兵庫県神戸市立桜の宮小学校　特別支援教育士スーパーバイザー（S.E.N.S-SV）
主な単著：『楽しく学んで国語力アップ！「楽習」授業ネタ＆ツール』（明治図書）、『新学期から取り組もう!専手必笑気になる子への60の手立て』（喜楽研）、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』（黎明書房）、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ（全１０冊：清風堂）
その他、特別支援教育すきまスキル（明治図書）等共著多数。