2017.05.08
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黒板の周囲には,何も貼ってはいけません?(5)

特殊教育から特別支援教育と代わり,10年......。
時代は,進んでいます。科学的知見も日進月歩。
最新情報をチェックしたいものです。

いらすとやさんから,画像をお借りしました。

http://www.irasutoya.com/

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV) 関田 聖和

指標ともいうべき事柄

 特殊教育から特別支援教育へと変わった当初,つまり,平成19年頃ですね。学校として,特別支援教育が進んでいるか否かの指標に,次のようなものがありました。
 ・廊下を走るな,走りませんという掲示物がある

 ・黒板の周囲に掲示物がある
 ・トイレのスリッパや掃除道具入れなどで置き方が示されていない(構造化されていない)

 時代が進み,これらは,少し変わってきています。
 構造化については,やり過ぎない程度に必要ですね。


禁止事項のみは,分かりにくい

 廊下の掲示は,かなりの学校で進み,

「廊下では,歩きましょう」
という掲示になってきています。それは,どうしてなのか?
「走るなって言うんやったら,どうやったらええん!分からへん!」

という思考をしてしまう子どもたちのために,「Aではなく,Bをするんだよ」と,望ましい行
動を明示するために,「走りません」から「歩く」になってきています。(本校の松尾小の約束も,禁止事項から)

 黒板周囲の掲示物については,集団生活をする上で,
望ましい子ども像,クラス像を示しておくことで,
忘れたときにそれに戻れるという良さが重視されてきました。

曖昧な言葉やNGな行動にとらえられてしまいそうな場合は,
だめですが,
「友だちや仲間にやさしくする」
など,わかりやすい言葉で明示することが,大切です。

 もちろん,日が当たるとぴかぴか光ったり,
風が吹くと,ひらひら揺れるようなものは,NGです。

関田 聖和(せきだ きよかず)

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。

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