2017.02.05
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「アウトプットで自分の実践を見直す」(「長野県NIE研究会」に参加して)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

長野県NIE研究会からの依頼

 長野県はたいへんNIE (教育に新聞を)が盛んな県です。実践に携わる先生方も多く、2009年にはNIEの全国大会も開かれました。全国大会後も信濃毎日新聞社を中心に、NIE研究会が組織され、毎月のように研究会が開かれています。

 私も2009年のNIE全国大会(長野大会)に参加をしました。それまでは、全国大会用に用意された授業の公開が多く、多くの参観者にとって本当の意味で参考になる授業とは言い難いものが多くあったように思います。しかし、長野県では、必ずしもNIEに堪能でない先生方も含めて、県全体で研究に取り組んでいる姿が見られました。この長野県での取り組みは、私が勤務している埼玉県でも見習わなければならないと感じていました。

 そんな中、長野県のNIE研究会より、「新聞を効果的に使ったワークシート作りのコツ」についての講演依頼をいただきました。私が、毎週新聞社のNIEサイトにワークシートを寄稿しているのを見てくださり、その依頼をくださったようです。これからの埼玉県でのNIE振興に関するヒントをいただくことができるのではないかと考え、この依頼を受けることにしました。

講演(新聞を効果的に使ったワークシート作りのコツ)

 長野県での講演では、私の実践例とともに、ワークシート作りのコツについてお話ししました。ここで先生方にお伝えしたかったこととは、

○新聞を効果的に使ってワークシートを作ることで、児童生徒につけたい力を効果的につけることができること

○新聞のワークシート作りを行うことで、教師自身が新聞を効果的に活用する「感覚」をつかめること

の2点でした。実際に私が作ったワークシートを参照していただいたり、実際の新聞記事でどのような問いが考えられるかを参加されている先生方と考えたりしながら研修会を進めました。参加されている先生方から、様々な意見をいただき、講演をする私自身が大変勉強になりました。

 講演を通して感じたこと

 今回の講演を通して、私自身が実践していることの意図を改めて意識する機会になりました。実践を続けてはいても、それがどんな意味を持っているのかを常に考えなければ進歩がないこと、そして、実践をアウトプットすることで実践を客観視することができることにも気が付きました。今回の講演を通して様々な気づきを得ることができました。これからも、積極的に実践を発信していきたいと考えています。

菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

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