2016.12.18
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「実感を伴って理解をするために」(NIEで算数学習)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

「a」「ha」って?
 4学年の算数で面積の学習があります。面積の求め方や面積の単位を学習し、様々な図形の面積を求める学習を行います。その中で、「a」(アール)や「ha」(ヘクタール)という単位の学習があります。これらの単位は主に農地や牧場などの広さを表すときに使われるので、子どもたちにあまりなじみがありません。そう言う私自身も、学校以外でこの単位を使うことはほとんどありません。毎回、4学年の担任になるときに、これらの単位について確認をする程度でした。

 しかし、今年は大地震や台風などで、農地がだめになってしまい、作物が捕れなくなっているというニュースがたくさん流れました。その中で、「〇〇ha」という単位が多く使われていましたので、やはり社会とのつながりを意識して、この単位を児童にしっかりと理解させなければならないと感じました。

体育館と校庭でイメージ!

 「a」と「ha」を理解するために、実際に教室を出て、面積を測る学習を行いました。「a」を理解するために選んだのは、体育館です。体育館は、児童が新体力テストで20mを往復する種目に取り組んでいますので、広さのイメージをわかせやすい場所でした。体育館の広さを測りながら、1a(アール)は体育館の半分に入る正方形ぐらいの広さであることが分かりました。

 次に、「ha」を理解するために、校庭の面積を測りました。校庭では、体力テストの50m走やトラックで200m走を行っているので、イメージがわきやすいと考えました。面積を測ってみると、1ha(ヘクタール)は校庭と同じぐらいの面で気であることが分かりました。

 このように理解しておくと、もし「1haは何㎡か?」と聞かれたときにでも、「校庭の面積と同じだから、100m×100mである」と分かります。子どもたちは、実際に測定してみることで、面積に関するイメージをしっかりと持てたようです。

NIEで社会とのつながりを

 算数で面積の求め方を学習した後には、新聞記事を用いて、実際にどのようなところで、「a」や「ha」が使われているかを確認しました。活用した記事は、熊本地震で農地がだめになってしまったというものと、北海道を襲った大型台風のために、作物が捕れなくなってしまったことを取材した記事です。

 記事には、「〇〇haの作物がとれなくなってしまった」という情報が載っています。子どもたちは、1haが校庭ぐらいの広さであることを知っているので、具体的にどのくらいの農地が被害を受けたのかということをしっかりとイメージをすることができました。

 

 きっと児童はこれからも、「a」や「ha」が出てくるたびに、その広さを想像するだろうと思います。学習する内容について、実感を伴った理解をすることや、社会とつながる学びにしていくことの大切さを改めて感じました。

菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

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