2026.10.22
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互いの違いを認め、共に育つ学級づくり〜日常から改めて考える〜

「違いを認めると聞くと、何か新しいことに、またきめ細やかに取り組まないと......」という印象を持つかもしれません。
児童の違いを大切にするあまり、教師が疲弊する。そうなっては、違いを認めるどころか、教師の心身が持ちません。そこで、私がこの連載でご提案したいことは二つあります。
今までの取り組みを改めて見直してみること、そして、できることから始めることです。

大阪府泉大津市立穴師小学校 大橋 健太郎

現在の取り組みから見直す・考える

自分のできる範囲から始め、個人に少しずつ目を向けていく時間を増やしていくこと。これが現実的なように感じます。
見つめ直す視点は、次の五つです。

①子どもたちとの日々の対話
②朝のサークル対話
③授業での対話
④休憩時間の過ごし方
⑤保護者の対応

何か新しいことを提案するものではありません。これまで大事にしてきたことを、改めて大切にするということです。

そして、
「違いを認めると言われても……」
「自分の性格上、ちょっと難しい」
「それじゃ、クラスがまとまらない」

そういった思いを持つ方々にも、ぜひ読んでいただき、一緒に考えていけたらと思います。

私が大事にしたいこと

私は講師経験を含めて、本校が6校目です。その中で、指導が困難と言われる児童にも出会ってきました。そういった児童ほど、日々の対話や向き合い方が重要です。

教師と児童が対話をする姿を、他の児童は見ています。つまり、教師を鏡としながら、児童はつながり方を学習します。だからこそ、教師自らが、児童と向き合い、対話をすることを大切にしたいものです。

では、そのような児童も含め、日々の対話で大切なことはなんでしょうか。今回は、日々の対話で大切にしていることを改めて見直していきたいと思います。

話を聞くこと

私が大事にしていることは、話を聞くことです。対話の基礎は話をすることであると同時に、話を聞くことです。それはなぜでしょうか。理由は二つです。

一つ目は、児童のことを知ることです。
児童は学校に来たら、たくさん話をします。例えば、「先生、昨日はね、〇〇に行ったんだ」「今度のお休みは△△に行くよ」と、自分のことを詳しく教えてくれます。それは、自分の話を聞いてほしいからです。

児童にとって教師は、話を聞いてくれる存在の一人です。そんな教師が、話を聞くモデルにもなります。教師の聞く姿が、児童の聞く姿の鏡となっていると言えます。

二つ目は、安心感の醸成です。
学校に来たからといって、誰でも話を聞いてくれるわけではありません。ときには、自分のことなど何も聞いてくれないと思っている児童もいるかもしれません。どんな児童にもフラットに接することができるのが、教師という存在でもあります。

児童から話をされたときは、必ず「そうなんだ」で終わらないように心掛けています。
「〇〇に行って何をしたの?」「もしかして、△△が好きなの?それはどうして?」と、教師と児童という関係を超えて、普通に会話をするように話しています。1回のコミュニケーションで終わらず、教師側から問い返しながら、ある程度、会話をするようにします。

質問をすること

児童は、さらに興味を持って聞いてくれることをうれしがります。これは大人でもそうですが、聞き手がどう聞くかで、どんどん話したくなるものです。

そのとき、私がすることは質問です。質問をするときに大切にしていることは、二者択一など児童が答えやすい聞き方をすることです。
例えば、「〇〇と△△はどっちが好きなの?」や「〇〇より△△の方がいいんだ。それはどうして?」というように、児童が答えやすくなるように聞くこともあります。

このように聞き返しながら、教師も児童のことを知る機会を増やしていくことが重要です。

何気ない会話の中に、児童の良さを織り交ぜること

児童と楽しく日常会話をする時間は、私にとってとても有意義な時間です。時を忘れてありのままに話すことも楽しく、また自然な会話です。

しかし、時折、児童の良さを交えて話すことで児童の表情がスッと変わります。
例えば、「〇〇さんって、△△をしてくれるからうれしいよね」「最近、△△をしてくれるから、先生すごく助かるわ」など、何気なく話すこともあります。
それは褒めるというよりも、認めるという感覚でしょうか。そんな思いで話すこともあります。

このように、わざと褒めるのではなく、会話の中に自然と織り交ぜることで、児童との関係を作っていきます。

日常にヒントがある

「違いを認める」からといって、何か目新しいことを特別にするのではありません。現状を見直す・改めて考えることが必要です。その一歩を踏み出せるかどうかがキーポイントになります。
そして、見直す・考えることは、今までを否定することでもありません。

今の状態からグレードアップするために、必要な思考と捉えると、気持ちが楽になるかもしれません。

大橋 健太郎(おおはし けんたろう)

大阪府泉大津市立穴師小学校、kyoso's サークル所属、国語教育 大阪探究の会所属


「こどもの思考が生きる」授業を目指して、日々子どもたちと共に学んでいます。
子どもたちが教えてくれたこと、子どもの姿から学んだことを読者の皆様と共有していければと考えています。

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