2021.10.29
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単学級の学級経営~風通しの良い学級経営をするために~(1)

あと2か月で1年が終わります。
1年の折り返しを過ぎ、残りがだんだんと見えてきました。
単学級だからこそ、残り2か月で気を付けていきたいことを考えます。

北海道公立小学校 教諭 深見 智一

学級の様子に変化の「予兆」は、ないでしょうか?

ある年度の3学期、単学級(1学年につき通常の学級が1学級)の小学校でのことです。冬休みが終わって学校が始まり、あっという間に崩れていく学年がありました。6年生です。その年度は、すでに崩壊していた学年があったのですが、3学期になってすぐ、あっという間に6年生も崩れていきました。授業が成立しなかったり、担任と児童および保護者との関係も悪くなったりしてしまいました。学年団の先生方も大変だったと思いますし、管理職も手を尽くしましたが、結局は、短い3学期だったから良かった…ともいえるのか、回復することなく卒業を迎えることで終焉を迎えました。

その年度は、卒業式練習が大変でした。卒業生の姿は、在校生の見本となる「あこがれの姿」からは程遠かったからです。当然、その風はほかの学年にも吹き、風が吹き荒れ、「嵐」になる学年も出てくるわけです。

年度末に、荒れていた学年の学級担任の先生とゆっくり話す機会があったときに、「実は11月くらいから、なんかおかしいなと思っていた…。でも、まさか3学期になってあんなふうになるとは、自分でも思わなかった」ということを伺いました。その先生は、教職経験年数が20年ぐらいの先生で、校内でも指導力が高いと思われていた先生でしたが、そんな先生が「『予兆』はあったけど、まさか…」と思われていたことは、意外でした。

学級経営の「定期健診」が必要~「予兆」に気づくために

学級経営がうまくいかなくなるという状況を避けるため、そして、何よりも、学級の状況を客観的に分析し、児童理解や学級経営に役立たせるため改善の方法を考えたいと多くの先生は思われると思います。学級の「健康診断」があると、「ここは大丈夫」「あ、やっぱり、改善の必要ありだな…」などと、データをもとに考えるきっかけになると思います。

一般的には、Q-U(楽しい学校生活を送るためのアンケート)やアセス(学級全体と児童生徒個人のアセスメントソフト)、がばいシート(集団の状態を把握するシート)やi-check(評価システム)などのアセスメントツール(集団、個人)を活用することが多いと思います。私の勤務している地域では、11月は大きな行事がないため、実施しやすい時期とされています。でも、結果が出て、教師側がのんびりしていると、すぐに年末を迎えてしまうということもあります。その後のフォローアップができる期間が短い分、個人面談を早く行う必要があります。

できれば、事後に児童と行う個人面談を、学級担任ではない教職員と、担任と2回行うとよいと思っています。私が取り組んだ実践のなかでは、担任以外の相談相手を、校長の許可を得て、「全校の教職員の中から子どもに選択してもらう」という方法をとったことがあります。そうすると、担任以外の目が、日常的に学級の中に深く入り込んできます。

「学級王国」と言われるように、小学校の学級担任は、学級の子どもを自分のなかに囲い込もうとする傾向が少なからずあります。この仕組みを入れることで、外の風を入れ、空気の入れ替えをする、たま~に学級の様子をじっくりみてもらう、というようなイメージで行ってきました。続きは、また次回にご紹介します。



深見 智一(ふかみ ともかず)

北海道公立小学校 教諭


書籍等で取り上げられることがあまり多くない1学年につき1学級の単学級の学級経営、複式学級の学級経営について、これまでの実践や量的調査の結果をもとに、効果的な実践例を発信していきたいと考えています。

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