3学期! 卒業を目前に②
前回の「3学期!卒業を目前に」(1月3日記事)では、
6年生担任時、12月頃から子どもたちに「卒業」を意識させるようにすること。
(これまでの小学校生活を見つめる機会と捉えているから)
その手立ての一つである『"100日"日記』を始める準備段階でのことを書きました。
今回は、実際に『"100日"日記』を開始してからのことです。
どうぞよろしくお願いいたします。
大阪市立堀江小学校 主幹教諭 (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年) 川村幸久
◆『"100日"日記』を毎日続けるために◆
子どもたち自身が楽しめる工夫を
● 卒業生の『"100日"日記』をコピーして見せる
● (内容を工夫している子がいたら)口頭で読んで紹介する
● (内容を工夫している子がいたら)日記を学級通信で紹介する
● (内容を工夫している子がいたら)コピーして、教室の背面掲示に貼る
などして広めるようにします。
ただ文章のみの日記でもいいのですが、私は少しは楽しい工夫をすることを求めます。
楽しい工夫があるからこそ、卒業を目前に始める『"100日"日記』に子どもたちが愛着を覚え、毎日続けることができるのです。
前回紹介したコーナーです。↓(参照)
・ 給食のメニューを書く
・ 今日の学級のことを川柳にする
・ 友達1人1人のことを紹介する
・ 名言を1日1つ書く
・ 習った歴史人物のイラストを描く
・ その日の学校の出来事を箇条書きで書くなど
・ 今日の先生(言ったこととか、服装とか)
・ 今日の授業で一番楽しかったもの
・ 今日の卒業式の練習での自己採点
この他にもこんなコーナーが過去にありました。
5・6年生と持ち上がりの担任だったので、それまでに続けてきた自主学習の経験がいきていると思います。
子どもたちの発想はすごいです。感心させられます。↓(参照)
・ 毎日友達の似顔絵を書く
・ 先生に一言
・ 家の晩御飯
・ 今日塾でならったこと(箇条書き)
・ この時の席順を書く
・ 小学校低学年や中学年頃の思い出を少し書く
・ お世話になった先生のことを思い出して書く
・ 毎日一文字ずつ書いて、最終的に文章になるようにする
・ 毎日少し絵をかいて、パラパラまんがになるようにする
・ 中学校で習う漢字を1文字ずつ書いて勉強する
・ 次の日の意気込みを書く
◆コメントを毎日全員分書くには◆
自分なりのルーティーンを決めること
子どもたちの毎日の宿題になるので、その日の間に読んで返却しないといけません。
私は必死にコメントを書きながら(また、この時期がきたかぁ…)といつも思っています。
もちろん、いい意味で。
同僚には、よく
「どうやってこの忙しい3学期に毎日、全員分のコメントを書くの?」
「他の仕事もあるのに毎日返して日記を続けるなんてできない。すごいね」
と言われます。
コメントを毎日全員分書いて返却するのは、実は非常に簡単です。
どのタイミングで読んでいくか、自分なりのルーティーンを決めることです。
例えば、35人学級として
+ 朝子どもたちを迎える時間に10人
+ 朝の学習の読書タイムに10人
+ 10分ある休み時間に5人
+ 給食を食べた後に10人
これだけで十分コメントを書いて返却することができます。
20分休みや15分休みは、なるべく子どもたちと一緒に外に遊びに行きたいので、
私は朝の時間をフル活用して、半分以上読むということを決めていました。
お昼の掃除が終わったころにはもう返却することができています。
音楽や家庭科の専科の先生に授業をしてもらっている時は、もっと早くできます。
◆どうしても読む時間がないという時は…◆
仕方ないと割り切ること
● 行事のため、一日学校にいなかったとか
● 行事のため、教室にほとんどいなくて、コメントを書く時間がなかったとか
● 子どもたちの個別指導のため、休み時間も聞き取りをしていたとか
● 子どもたちの個別指導のため、付きっ切りで勉強を教えていたとか
理由を考えるときりがないくらいたくさんあります。
そんな時は、仕方ないと割り切ることです。
(例えコメントは書くことができなくても、最低限、全員分は必ず読むようにはしています)
コメントを書く時間がないというのは、どうしようもないことなので、子どもたちに時々謝っていました。
「ごめんなさい、今日は全くコメントを書くことができなかったです。明日、まとめて書くからね。」
「ごめんなざい、今日は読む時間がなかったから、ノートは一日預かりたいです。違う紙に書いてきてください」(そのページに次の日に貼る用にします)
というような感じです。
子どもたちと一日ずっと一緒に行動を共にしているので、その日の先生に、コメントを書く時間があったかどうかはわかるはずです。(ですので、納得しているはずです)
◆どのようなコメントを書くのか◆
『"100日"日記』のよさは?
『"100日"日記』の先生のコメントの書き方についてです。
どのようなコメントを書くのかについてです。
6年生の3学期。卒業を目前にして始める『"100日"日記』のよさについても触れていきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

川村幸久(かわむら ゆきひさ)
大阪市立堀江小学校 主幹教諭
(大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)
教師生活15年目。これまでの担任・教務主任の経験、大学院での学びを省察し、学級経営やICT活用、体育科教育を中心に、皆様と情報共有をさせて頂ければと思います。
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