2018.01.03
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3学期! 卒業を目前に

新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

新しい年が始まりましたが、私たち教育関係者にとってはまだ年度途中。
6年生の子どもたちは50回程度登校すると卒業式を迎えることになります。

このつれづれ日誌では、いつも「体育の授業」に関することを自分の経験を交えながら執筆させていただいていますが、今回は6年生の担任だったこの時期のことについて書いていきます。

読者の皆様にとって、参考になる点が少しでもあればと思います。


大阪市立堀江小学校 主幹教諭   (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年) 川村幸久

◆6年生の学級担任の時に毎年、この時期に始めるもの◆

卒業を意識する子どもたちの心に寄り添うために

6年生も終盤に差し掛かると、当然子どもたちは、卒業を意識するようになります。
  ●この6年間を振り返り、寂しさに浸る子どもたち
  ●新しい生活への期待と不安が交錯する子どもたち
学級では、
「卒業したい」
「卒業したくない」
「卒業したいようなしたくないような」
「このままのクラスで中学校に行きたい」等と様々です。
3学期は、卒業に向けての行事がたくさんあるので、担任としても子どもたちの成長を感じながらも慌ただしく、これまでとは違った気持ちで毎日を過ごすことになるでしょう。


私は、これまで、3つの学校で計7回6年生を担任してきました。
当時まだ20代の頃、6年生を担任した時は、卒業を意識するとどうしても学校生活がゆるんでしまうので、ぎりぎりまで卒業を意識させる取り組みや言葉は言わないようにしていました。
卒業までのカウントダウンとして、日めくりカレンダーをする時も、いくら子どもたちが言ってきても残り20日くらいからしかしていませんでした。卒業を意識させるのが怖かったからです。
卒業を意識させる = 気が緩んで学級がうまくいかなくなる = 悪
と今思えば本当に偏った見方をして考えていました。


しかし、今は、違います。
早ければ12月くらいから意識させます(4月から最高学年として卒業を意識させるのとは別で)。
意識させることは悪ではなく、自分のこれまでの小学校生活を見つめさせる機会を与えるよいきっかけだと考えているからです。

その手立ての一つとして、私は、この時期からいつも始めることがあります。
それは『“100日“日記』です。
私はこの日記を、卒業式までの日を逆算(休みの日も含む)して、ちょうど100日前になる日から始めます。
だいたい12月の始めくらいからがちょうど100日です。
卒業を目の前にした子どもたちの心の揺れを応援し、勇気づけるためです。
100ページあるノートを子どもたちに手渡して「卒業式までの心の変化やこれまでの6年間の思い、中学校への不安や希望をこのノートに毎日書き留めていこう」と告げます。

◆“100日“日記を始めよう◆

準備すること

“100日“日記を始める前に、まず、ノートを用意しなくてはいけません。
全員そろった同じノートがいいです。
私はいつも100円均一で購入します(安い値段で50枚の方眼ノートが手に入ります)。

購入したら、子どもたちにノートをわたして1日1ページ毎日、書いてくることを告げます(土曜日・日曜日も含むので、金曜日には金曜日・土曜日・日曜日の3日分が宿題になります)。
先生も毎日、その日の間にコメントを書き、その日の間に返すようにします。

では、どのようなことを書くのかというと、もちろんネーミング通り日記です。
右上に100・99・98と残りの日数とその日の日付を書いてあとは日記を書くだけです。
しかし、単に日記を書くだけでは(これまでの宿題の日記と変わらないので)、子どもたちの豊かな発想や工夫がないので、子どもたちには、楽しい工夫はどんなことをしてもいいと伝えます。
例えば
 ・給食のメニューを書く
 ・今日の学級のことを川柳にする
 ・友達1人1人のことを紹介する
 ・名言を1日1つ書く
 ・習った歴史人物のイラストを描く
 ・その日の学校の出来事を箇条書きで書くなど
 ・今日の先生(言ったこととか、服装とか)
 ・今日の授業で一番楽しかったもの
 ・今日の卒業式の練習での自己採点
まだまだありますが、子どもたちが自分でどんどん考えた企画が始まります。

文章を書くのが苦手な子も、ノートの1ページ、B5の方眼マスをすべて日記で埋めるわけではないので、企画を考え、工夫して楽しくかいていくことができるようになります。

◆“100日“日記を始めよう◆②

ノートの表紙には

まず、
ノートの表紙(厚紙)には、“100日“日記と題名を書き、名前を書きます。
(あとは、好きなイラストや言葉などを表紙にも書いてもいいと伝えます)

その表紙の裏側には、子どもたち同士のメッセージを書くようにします。
1人あたり1分で、どんどん回していき書きます。
単純に30人いたら自分の分を除くので29分使うことになります。
(説明も含めて45分くらいは使うのですが、この1時間が大切なんです)

メッセージは例えば
 ・一緒に100日日記がんばろうね
 ・最後までやり問えようね
 ・くじけそうな時は、声を掛け合おう
 ・君ならできる!
 ・書くことに困ったら、連絡してね
 ・小学校の思い出を見返せるように頑張って書こうね
とか、“100日“日記をやりきるために、みんなで励まし合う言葉が中心になります。

裏表紙にもイラストや好きな言葉などを書いてもいいように伝えますが、
裏表紙の裏。
ちょうど、残り日数が1になる最後のページと見開きになる裏表紙の裏。
ここには何も書かないようにとだけ伝えてます…。今はまだ秘密です笑。



次回も、この“100日“日記の続きを書いていきます。
今後もどうぞよろしくお願いします。

川村幸久(かわむら ゆきひさ)

大阪市立堀江小学校 主幹教諭
(大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)
教師生活15年目。これまでの担任・教務主任の経験、大学院での学びを省察し、学級経営やICT活用、体育科教育を中心に、皆様と情報共有をさせて頂ければと思います。

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