前回の記事にたくさんのアクセスありがとうございました。
「ごめんね」『いいよ!』に対してはみなさんも思うところがあったのだと思います。
さて、今回は係活動についてもの申したいと思います。
新学期が始まり、もうすぐ3ヶ月がたとうとしています。
みなさんのクラスの「係活動」は順調に機能しているでしょうか。
4月に
クラスにどのような係が必要かを話し合い、
係のメンバーを決め、
ポスターを作り、係内容などを確認する
ための時間をとり、
朝の時間や休み時間などに活動を開始させます。
4月当初はどの子も意欲的に係活動をしていたけど、だんだんと・・・。
いつのまにか係活動が機能していない。
または、活動している係がごく一部、活動している子がごく一部。
そんな経験はないでしょうか?
私はありました。だから「係活動」なんてなくてもいいのでは?と思ったことがありました。
ただ以前は、
係活動を子どもたちに丸投げをしていました。
係活動に対して、手立てや仕掛けを何もしていなったのです。
授業では考えられないことです。
このことに反省し、
・係活動をする時間の確保
(休み時間は外で遊びたい子もいます。ある程度、時間を確保してあげることも大事です。)
・係活動の報告
(係活動の報告をする場を設定しました。また、学級通信などで係活動で頑張っていることを書くこともしました。)
・その他
(画用紙やペンを自由に使えるようにしたり、報告書を貼るスペースを作ったり、自由に係活動で使えるスペースを作ったりしました。
よく頑張っている係には賞状を渡したこともあります。)
といった手立てや仕掛けをするようになりました。
このような手立てや仕掛けにより、以前よりも子どもたちは継続的に意欲的に係活動をするようにはなりました。
しかし、
「係活動」なんてなくてもいいのでは?
という思いだけはなかなか消えませんでした。
以前勤めていた学校では、一切係活動をしませんでした。
その代わりに日直の仕事に係活動でしていたことを加えたり、なにか困ったときにはそのつど子どもたちに呼びかけたりしました。
係活動がなくてもクラスは機能するのです。
そういった経験をするなかで思うようになったことは、
「なんのために」係活動をするのか
ということでした。
なんのために係活動をするのか再考しました。
なんのために係活動をするのか
「当番」と「係」は違うものです。
私は、
「当番」はクラスにないと絶対に困るというもの
「係」はクラスがさらに良くなるために必要なものを子どもたちで考え、作り出すというもの
というように考えています。
「クラスがさらに良くなるために 」係活動をするのです。
つまり「係」活動によって、
学級文化を作る、
人間関係を築く
ことができるのはではないかと思うようになりました。
例えばいきものがかりは、クラスに絶対ないと困るものではありません。
しかし、いきものがかりがあることで生き物の世話を通して話をし、より良い人間関係が築けるのかもしれません。
係活動をしているなかでトラブルもあるかもしれませんが、人間関係を築くためと思えば納得できる
こう思うことで私はクラスに係活動が必要だなと感じるようになりました。
今年度は係活動を行っています。
そこで次回は、1年生が主体的に、継続して取り組む係活動を紹介します。

樋口 万太郎(ひぐち まんたろう)
京都教育大学附属桃山小学校
みんなが「わかる」「できる」、そして「楽しい」授業を目指し、目の前にいる子に応じた指導を行っています。キーワード「学級経営」「算数」「タブレット端末」。
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