【必見】休み時間にやっておくべきこと!子どもとの関係を深めるコツとは?
担任の先生は、授業やその準備、生活指導や進路指導、成績処理、行事の準備など多くの業務に追われています。そのため、中休みや昼休みなどの休み時間はとても大切です。でも、休み時間に何をしたらいいか迷うこともありますよね。そこで、今回は休み時間にどう過ごしていいかわからない先生向けに、休み時間にやっておくといいことをいくつかご紹介します。
東京学芸大学附属大泉小学校 教諭 神保 勇児
子どもとおしゃべりをしたり遊んだりする
休み時間に教室で子どもたちとおしゃべりしたり遊んだりすることについて紹介します。この方法は、子どもたちとの関係を深めるのにとても効果的です。子どもたちは、自分の趣味や悩み、夢などを先生に話したり、先生の話に耳を傾けたりすることで、信頼できる先生だと感じるようになります。先生も話を聞きながら、子どもたちの個性や特徴、仲間づきあいなどをよく理解できるようになります。
子どもたちと外で遊ぶこともあります。一緒に遊ぶことで、外で元気に遊ぶ子どもたちの姿を見ることができます。子どもたちも先生と遊ぶことで、先生に心を開いてくれます。
丸つけをする
次に、休み時間に教室や職員室で丸つけをして過ごすことを紹介します。1クラス35人の子どもたちが出す漢字ドリルや計算ドリル、音読カードなどの宿題を、一人一人丁寧にチェックするのです。日記には、感想や励ましのコメントを書きます。テストや小テストは、子どもたちに見られないように職員室で丸つけをします。授業でノートに学習感想を書かせることもあります。そのときは、ノートを集めて内容を確認し、コメントを書きます。
丸つけをするのは、子どもたちの学習状況や理解度、苦手なところや得意なところなどを把握して、フィードバックすることができるからです。丸つけをすることで、次の授業の計画を立てることもできます。子どもたちのノートを見ることで、授業の理解度や疑問点などを知り、授業の改善点を見つけることができます。ノートの丸つけは、次の授業の指導法を考えるのに役立ちます。先生の仕事の中でもとても重要なことなので、時間がかかってもやりがいがあります。
子どものトラブルの聞き取りをする
続けて、休み時間に子どもたちのトラブルを聞き取ることについて紹介します。トラブルとは、子どもたちがけんかやいじめをしたり、けがをしたり、物を壊したりすることなどです。先生は、子どもたちのトラブルを早く見つけて、正しく対応することが大切です。だから、先生は、休み時間にトラブルに巻き込まれた子や見ていた子に話を聞きます。話を聞くことで、先生は、トラブルがどうして起きたのか、どんなことがあったのか、子どもたちがどう思っているのかを理解できます。そして、話を聞いたあと、先生は、子どもたちに優しくアドバイスや助けをします。
子どもたちのトラブルの聞き取りは、先生の仕事の中でとても難しいことです。子どもたちは、出来事を順番に話すのではなく、自分に印象に残ったことを話すからです。だから、先生は、最初に何が起きて、次に何が起きて、最後にどうなったのかを、時間や場所を確かめながら聞き取ることが大切です。
しかし、途中で分からなくなることもあります。そんなときは、子どもたちと一緒に現場に行って、確かめます。現場で、先生は子どもたちに「テレビの再現VTRみたいに、セリフを言って、実際に動いてみて」と言います。そうすると、実際の動きを見ながら、子どもたちの言い分がどこで違うのかがわかります。一つひとつ子どもたちに「Aさんはここで転んだって言ってたけど、君はそのときどこにいたの?その場所に行ってみて」「その場所からだと、ぶつかると思う?どうかな?」などと聞いていきます。
時間がかかることもありますが、子どもたちにとって大切なことなので、丁寧にやります。
先生や委員会の子どもと打ち合わせをする
最後に、休み時間に先生や委員会の子どもたちと打ち合わせをすることについて紹介します。委員会や行事などは子どもたちと一緒に準備をします。そのために、先生は休み時間に子どもたちと話し合いをします。話し合うことで、子どもたちの意見や提案、要望などを聞くことができます。そして、話し合ったあと、子どもたちに指示やアドバイス、励ましや褒め言葉などを伝えます。先生や委員会の子どもたちとの打ち合わせは、先生の仕事の中でとても楽しいことです。それに、子どもたちの責任感やリーダーシップも育ちます。
おわりに
先生は、休み時間にも様々なことをしていますが、それらはすべて子どもたちのためになることです。本当は、先生も休み時間に自分の好きなことをしてリフレッシュすることも大切だとは思います。しかし、実際はこのようなことをして中休みや昼休みの時間を過ごしています。
今回のお話はいかがでしたか? この内容は、授業スキルアップ研究会でも扱っています。また、授業に関する内容は、『子供がなぜか話したくなる 算数ファシリテーション入門』(東洋館出版社)や『学び合いコーディネートスキル60』(明治図書)もぜひ参考にしてみてください。
関連リンク
神保 勇児(じんぼ ゆうじ)
東京学芸大学附属大泉小学校 教諭
2020年度はコロナウィルスでの休校期間でオンライン授業を多く行うことがありました。その時に得た、オンラインでも使える問題の見つけ方、子供の自力解決の見取り方、つぶやきの拾い方、発表検討のさせ方など紹介していきます。
「jimbochanのブログ」https://jimbochan.hatenablog.com/
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