2015.07.16
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算数4年生「式をよむ」×タブレット端末(1) ~提示~

京都教育大学付属桃山小学校 樋口 万太郎

         

            写真1                        写真2

 

先日、「ICTをとりいれた授業のありかた」というテーマのもと算数科で研究授業を行いました。単元は4年「式をよむ」です。

「式をよむ」という学習は各種調査からわかるように、子どもたちが苦手としています。

 

1.提示の工夫

「青色の長方形の下にドットが隠れています。(写真1)」

まだ全く動かしていないのに「30、40、100個」と言い始める子ども達。

(予想を言い出すということは、関心・意欲がある証拠だ。)

「青色の長方形が少しずつ動いていきます。

 何個隠れているかわかったら、手をあげましょう。」

 少しずつ動かしていくと、(横の6がみえ、たての8がみえ・・・)

「わかった!48だ!」

という声が子供達からたくさんでてきた。そこで、

「どうして48なの?みんな48がみえるの?」

子どもはうなずいている。そこで

「図に書き込みながら説明してよ。」

と指示をした。子どもたちはタブレット端末上に書き込みながら、説明をしていった。

「縦に8個あるかたまりが6個あるでしょ。」

「だから8×6」

「横にみると6のかたまりがあるから、6×8」

と説明していった。さらに青色の長方形を動かしていく(写真2)。

「あ!36個だ!」

「え~、48じゃないの?」

「あの部分がなくなっている」

など様々な反応を示している。子どものなかには、

「それなら式は48−12になるよ」

とドット図から式を考え始めている子どもが数人いた。

そこで、●が36個あることを確認したのちに、

「●が36個あります。どんな式ができるか考えよう」

と問題を投げかけ、自力解決の時間をとった。

 

2.「提示」場面

タブレット端末を活用する場面は、何かを「提示」する場面が多い。

「タブレット端末」×「学級経営」~学級びらき~

で紹介したことも「提示」である。

「タブレット端末」×「学級経営」~クラスのルールを定着させるために(1)~で

紹介したクラスのルールを定着させるためにタイマーを大型モニターにうつすだすことも「提示」である。

「タブレット端末」×「学級経営」~クラスのルールを定着させるために(2)~で

紹介したクラスのルールを定着させるために写真・ビデオ機能を大型モニターにうつすだすことも「提示」である。

板書やノートや子供の作品を撮り、大型モニターに映し出すことも「提示」である

 

今回の実践では導入で工夫した「提示」を行ったことで、問題のイメージを持たせることができた。

さらに子どもたちからでてきた

「6×8という式」「8×6という式」「8個のかたまり」「6列」「12個がない」という「36からみえる式」

を自力で考えるときの見通しとしても使うことができる。

このドットを36個ある図を提示し、いきなり「では式を考えましょう」という授業展開もある。

またいくつかの式、それに関連したドット図を提示し、どの式と図が一緒なのか考える展開もある。

しかしそれでは「できる子」と「できない子」の差がかなり開いてしまう。

だからどの子も同じ土俵で考えはじめるために、そして問題をイメージするための「提示」はとても有効である。

「思考の過程」を可視化するためには、やはり「提示」が不可欠である。

「提示」はタブレット端末を活用するときの基礎であり、取り組みやすいことである。

 

 

つづく

樋口 万太郎(ひぐち まんたろう)

京都教育大学附属桃山小学校
みんなが「わかる」「できる」、そして「楽しい」授業を目指し、目の前にいる子に応じた指導を行っています。キーワード「学級経営」「算数」「タブレット端末」。

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