2025.08.06
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きまりをまもるルール指導~学校での安全な廊下指導と声かけの工夫

学校は社会の縮図とよく言われます。
規律やきまりがあるから、みんなが気持ちよく学校生活を送ることができています。
規律やきまりを破ると、命を脅かすことにもつながります。
学校では、きまりを守るという学習もしていかないといけません。

尼崎市立小園小学校 教諭 中村 隆文

担任の神対応!

校内の出来事ではありませんが、先日、帰り道に学校のそばをバイクで通っていたら、本校の児童が自転車で蛇行運転をしているのを発見しました。
ふざけての「子どもあるある」かと思いきや、なんとスマートフォンを操作しながらの運転でした。
自分の学校の児童ということもあり、その場で指導しました。
次の日、クラスの担任に報告すると、その場でその子に向かって「命を助けてくれてありがとうやで」と伝え、改めて自分の口できちんとお礼を言いなさいと指導をされました。
担任はさらに「その場で注意してもらえなかったら、ずっと続けて、もしかしたら事故に遭っていたかもしれない」と、その児童を諭していました。
担任の先生の上手な言い回しに、感銘を受けました。

廊下通行法で取り締まり...⁉

先生方も子どもたちも、誰もが一度は廊下を走ってしまった経験があるのではないでしょうか。
「トイレに行きたい」「急いで職員室へ戻らなければならない」といった理由から、つい駆け足になってしまう気持ちは理解できます。
しかし、これは道路に例えれば、急いでいるからといって法定速度を超えたり、一方通行を逆走したりすることが許されないのと同じです。
学校の廊下も、安全に通行するためのルールが求められます。
私自身、学校内での指導に役立てるため、個人的に「ろう下等通行法(廊下通行法)」という独自のルールを設けています。
「等」とあるのは、廊下だけでなく階段も含むからです。

ろう下等通行法
第1条:ろう下、階段は右側を通行する
第2条:制限速度は歩くスピード(時速4キロ以内)
第3条:ろう下、階段では座らない、寝ない

これは学校全体の取り組みではありませんが、廊下を走っている児童の指導をする際、個人的にこれを使っています。
廊下を走っている児童には「廊下通行法違反!」と声をかけたり、逆走してくる児童に対しては道を譲らなかったりと、個人的に実践しています。
廊下を子どもたちが走っているときなど、皆さんはどのように指導されますか。

危険を伴う場合は、「歩きなさい」などときつめに指導しますが、そうでない場合は「歩きましょう」と穏やかに声をかける先生方が多いと思います。
普段は私も同じです。
ただ、これを繰り返すばかりだと、子どもたちも免疫ができてしまい、指導した直後でも走ってしまうということもあります。

子どもたちと接する中、会話のキャッチボールで、いつも同じストライクばかり投げていると、子どもは飽きてしまいます。
時には変化球やカーブを投げるのも一つの手だと思います。
声掛けの仕方や対応を変えると、子どもたちの反応も変わるかと思います。

中村 隆文(なかむら たかふみ)

尼崎市立小園小学校 教諭


教員として走り続けている一教員です。
失速しないよう、適度に調整しながらがんばっています。
数年前までは学級担任をしてきましたが、現在は音楽専科をしつつ、ICT推進主任をしています。
「最小限の労力で、最大限の効果を」をモットーに仕事に励んでいます。

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