2023.08.10
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障がい者理解と障がい者スポーツ

インクルーシブ教育が進んでいるなか、体育においても同時進行で考えていくべきだと感じています。
現在、コロナ禍に入る前から子どもの体力低下が進んでいます。体育も改革が必要です。
障がい者スポーツに焦点を当ててみるといいと思っています。障がい者理解も深まるでしょう。

旭川市立大学短期大学部 准教授 赤堀 達也

はじめに

現在、教育界では「インクルーシブ教育」が進められています。
これは多様な子どもたちを区別することなく、同じ部屋で過ごしたり勉強したりしていくことです。
これまでは障がい等のある子どもたちは別のクラスや学校で教育を受けていました。
その教育が変わってきています。

障がい者スポーツを教育現場に

そうなっていくと、まだあまり言われてはいないですが、遅かれ早かれ体育の時間等でもインクルーシブ教育の必要性を問われるようになり、障がい者スポーツを取り入れていくことになっていくのが自然の流れです。
上から言われたからではなく、現場がその必要性を先に感じていくことになるでしょう。
そのため、先取りしてどんどん取り組んでいくといいと思っています。
実際、私の授業でも取り入れています。
障がい者スポーツの代名詞ともいえるボッチャ、シッティングバレーボールをはじめ、誰でも楽しく取り組みやすいレクリエーションスポーツであるテニポン、ソフトバレーボール、Tボール等多くのものを取り入れています。
教養科目の体育等で積極的に取り入れ、将来、保育者希望の学生だけでなく、教員希望の学生の授業でも取り入れ、今後変わっていくであろう時期に備えています。

子どもの体力の現状

皆さんもご存じの通り、子どもの体力は低下の一途です。
「新型コロナウイルスが蔓延していたから仕方ない」と思うかもしれませんが、一概にそうとも言い切れません。
実は、コロナ禍に入る前の令和元年度から低下が始まっていました。
そのような現状があるため、体育の在り方は早急にメスを入れていく必要がありそうです。
そのためこのインクルーシブ教育が広がりを見せているタイミングに合わせ、同時に体育の改革についても考えていくといいと感じています。

最後に

障がい者スポーツを体験しましたが、とても面白いです。
また体験することにより「このような配慮も必要」ということもわかり、障がい者理解にもつながっていきます。
早く行動できたら社会のためにつながっていくと感じました。

赤堀 達也(あかほり たつや)

旭川市立大学短期大学部 准教授・北海道教育大学旭川校女子バスケットボールヘッドコーチ
これまで幼児・小学生・中学生・高校生・大学生と全年代の体育・スポーツ・部活動指導してきた経験から、子どもの神経に着目したスポーツパフォーマンス向上を図る研究を行う。

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