満3歳入園で感じた保育者養成校での人間教育の大切さと脱マスク社会
コロナ禍が明け、時を同じくして入園した娘の変化を目の当たりにし、人のつながりの大切さを感じるとともに保育者養成校における人間教育の大切さに改めて意識が向いています。またコロナ禍が明けたにもかかわらず変わらないマスク社会に、マスクを外して行う食とスポーツ活動に可能性を感じています。
旭川市立大学短期大学部 准教授 赤堀 達也
はじめに
この4月から職場が公立化したという大きな変化がありましたが、実はプライベートでも大きな変化がありました。
4月になり3歳となった娘が、満3歳として幼稚園に入園させていただくことになりました。今回はその出来事から感じた話をしていきたいと思います。
満3歳で入園
北海道に来てから4年が経ちました。その間に娘が生まれ喜びはひとしおでしたが、親戚などが全くいない中での子育てとなったためとても大変でした。私の職場が公立化することやコロナ禍での遠隔授業準備などにより帰りが遅いことが多く、ほぼワンオペとなってしまった妻の負担はとても大きかったです。
自分を正当化するわけではありませんが、私も子育てをしようとしますが、子どもは母親でなくてはいけないことが多く、手を出せないことが多いです。そのため身内で頼れる人がいない中での子育ては子どもの扱いにとても慣れている元保育士の妻でも大変苦労するものであります。
子育て中の世のお母さん方が暗中模索で取り組まれていることを考えると、保護者支援の重大さを心から実感しています。そのようななか、周囲の方々に助けていただきながらここまで来ることができました。妻にも周囲の方々にも感謝の気持ちでいっぱいです。
そのようなこともあり、満3歳ではありますが、この入園は私たち家族にとって一つの節目であります。
幼稚園選び
幼稚園選びはかなり早くから行いました。その理由としては、幼稚園は小学校・中学校とは異なり、自分たちで選ぶことができるためです。親の教育方針と娘に合うかの両方を見極めながらの園選びとなるため、しっかり時間をかけました。
また社会では園に絡む大きな問題がありました。園バス置き去り問題・保育者による虐待問題などです。そのため園だけでなく保育者の方々の様子もしっかりみたように思います。それと同時に保育者養成校における人間教育の大切さも改めて感じ、私たち教員としても考えなくてはならないと感じました。
引越の時期でもあったため、最終的には引っ越し先の近くの園に決めました。入園から1カ月ではありますが、「この園で良かった」と思える出来事が多くあり、入れていただけたことに感謝する毎日を送っています。
人とのつながりの大切さ
入園して一番大きく感じたことは「子どもが人から受ける影響」です。まだもじもじすることも多いですが大きい声であいさつするようになったり、あまえて親任せにすることもまだまだありますが自分でやろうとすることが増えたり、遊びを工夫するバリエーションが増えたりと、このような短期間でもお友達や先生方から受ける影響でどんどん変わっていく姿を目の当たりにしています。
コロナ禍で人と触れ合うことを遠ざけてきましたが、アフリカに「子ども一人育てるのに村一つ必要」といったことわざがあるように、人とのつながりは大事であると思う日々です。コロナ禍が明けた今、積極的に人と絡んでいくべきだと感じています。今後ますますふれあいが多くなる保育者から受ける影響の大きさにも改めて意識が向き、やはり保育者養成校における人間教育の大切さを感じています。そのような点でも今回の園選びは良かったと感じています。
最後に
娘の入園を通して、これまで疎かにしていたわけではないですが、改めて保育者養成校での人間教育について襟を正さねばと思いました。
また人のつながりという点で、私はマスクに懸念を抱いています。マスク美人・マスクイケメンといった言葉が新しく出てきましたが、素顔を見られたくないという理由からマスクを外せないと思う人も多いようです。新型コロナが5類になりましたが、未だに多くの人がマスクを着用していることからも、このような理由でマスクを外さない人は多いようです。人間は約83%が視覚から情報を得ていると言われており、当然のことながら顔の表情から得る情報も多いです。そのためマスクをこのまま着用し続けることが今後どのような影響を及ぼすのか不安を感じています。ちなみに私はマスク着とマスク脱で同一人物とわからなくて困っています。
そこでマスクを外すことにつながる食とスポーツ活動は、今後の社会において大切な位置づけになってくると推測しています。特にスポーツ活動は私の研究分野であるため、体育・スポーツの研究者として、次なる一手となりうるレクリエーションスポーツ・地域スポーツ・生涯スポーツを準備していかなければならないと感じています。
赤堀 達也(あかほり たつや)
旭川市立大学短期大学部 准教授・北海道教育大学旭川校女子バスケットボールヘッドコーチ
これまで幼児・小学生・中学生・高校生・大学生と全年代の体育・スポーツ・部活動指導してきた経験から、子どもの神経に着目したスポーツパフォーマンス向上を図る研究を行う。
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