音楽科におけるICT端末を利活用した授業実践「手拍子でリズム」
この記事を書いている12月中旬現在の白馬山麓エリアは、降れば「雪」という気温となっています。朝夕は氷点下、日中も一桁代前半の気候です。最低気温が10度を下回ることがほぼない小笠原父島(島内の一部地域では下回ることもあります、2014〜2019に勤務)とは大きな違いであり、南北に広がる日本の広さを感じています。
今回は音楽科におけるICT端末を利活用した授業実践のご紹介です(実際の現場では、ICT技術サポートをしております)。
長野県公立小学校非常勤講師 清水 智
いきなりデジタル化!ではなく、これまでの教科書を元にまずはやってみる
音楽科3年「手拍子でリズム」
拍の流れにのって手拍子でリズムを打ったり、リズムフレーズの仕組みを生かして4小節のリズムをつくったりしていく教材である。
ICT端末(実施校ではChromebook)の利活用が始まったばかりの学校であったので、授業者(音楽専科)・児童ともにそれほど慣れているわけではありませんでした。
そこで、授業で大事にしたのは
迷ったら紙に戻れる
ということです。あくまでも授業のねらいは「拍の流れにのって手拍子でリズムを打ったり、リズムフレーズの仕組みを生かして4小節のリズムをつくったりしていく」ことですので、ICT端末に振り回されないように心がけました。
そこで、ICT端末を利用する授業の1コマ前では、ワークシートに手書きで本時と同等の内容を実施しています。
Google Jamboardに素材を配置
今回使用しているアプリケーションは、 Google Jamboardです。
1.画像素材を集める
使用する音符や休符のフリー画像素材を集めておき、Google Driveに保存。
2.五線譜(背景画像)はPowerPointで作成
児童が音符を動かすためのワークシートになる、五線譜は背景画像として使用することで、固定化できます。意図的な画像作成に関しては、PowerPointで作成し、画像保存しました。
3.Google Jamboardに画像を貼り付け、児童に配布
1ページ内で4人が使用できるようにし、協働的な学びの場がオンライン上でも実現しやすいようにしています。コピー&ペースト(貼り付け)については、ショートカット3点マーク内のコピー等を児童同士で教え合う場面が見られました。
Classroomで配布→紙を見ながら入力&試行錯誤→発表会
○児童
Google Jamboard内で音符を動かしながら、4小節のリズムを作っていきます。紙をと違い、書いたり消したりが何度でもできるところに(試行錯誤しやすい)、ICT端末のメリットがあります。
完成後は、ICT端末を見合いながら発表会をしたり、学級全体では大画面に提示しながら、学習内容を深めていきました。
○授業者
Google Jamboard内でどの児童がどのように4小節のリズムを作っているのかがリアルタイムで確認することができるので、パフォーマンス評価だけではなくプロセス評価をすることも可能です。
また、机間指導・支援をしながら各班の進行状況を確認することができるため、これまでよりも的確なタイミングで指導・支援ができます。
同じテーマの執筆者
-
京都教育大学付属桃山小学校
-
福岡工業大学附属城東高等学校 教務主任
-
北海道札幌養護学校 教諭
-
元徳島県立新野高等学校 教諭
-
栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭
-
京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究会
-
福岡市立千早西小学校 教頭 今林義勝
-
大阪市立堀江小学校 主幹教諭
(大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年) -
熊本市立龍田小学校 教諭
-
戸田市立戸田第二小学校 教諭・日本授業UD学会埼玉支部代表
-
明石市立錦が丘小学校 教諭
-
大阪市立放出小学校 教諭
-
浦安市立美浜北小学校 教諭
-
東京都東大和市立第八小学校
-
静岡市立中島小学校教諭・公認心理師
-
墨田区立八広小学校 教諭
-
尼崎市立小園小学校 教諭
ご意見・ご要望、お待ちしています!
この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)