社会科授業の素材集めと教材づくりの夏
夏休みも半ばに入りかけました。学校の先生方におかれましては,補習指導や水泳指導,夏季研修に各種出張などお忙しい夏休み前半を過ごされたこととお察し致します。
さて,今回はこの夏休みを利用した社会科授業の素材集めと教材づくりについて筆を進めて参りたいと思います。
素材から教材へ,日本の中を西から東へ,東から西へ,世界中に広がり散らばる社会科授業の素材を求めて,暑い夏から熱い夏へ!そんな夏休みはいかがですか?
社会科授業の素材集め=教師自身のフィールドワーク(夏休み前半~中盤)
夏休みの中盤にかけて,私は毎年,社会科の学習単元にはあるものの,普段簡単には訪れることのできない場所を選定しながら,その場を実際に訪れ,フィールドワークをおこなっています。
日本国内に留まらず,海外で訪れる必要がある場所でも,LCC路線をつなぎ合わせ,トランジットを繰り返し,現地交通手段を使うことで国内移動並みの低予算で素材集めのフィールドワークをおこなうことができます。
国内でも海外でも,現地を実際に訪れ,出会った人々から直接お話を伺い,現地でしか得ることのできない資料や史料を見つけながら,社会科授業の素材を集めていくということは,社会科という教科の特性上,教材研究に入る前段階の非常に重要なアクションだと感じています。
授業で子どもたちを連れて社会科見学に行くことができない場所だからこそ,教師が実際に訪れて素材を集め,現地の風を教師自身が感じておく必要があると思うのです。
集めた素材を教材へ(夏休み中盤~後半)
このようにして,夏休み前半~中盤にかけて集めた写真や実物をはじめとする大量の素材たち。
これらは,社会科の授業を考えていく上では,宝の山とも呼べる非常に価値のあるものだと感じています。
夏休み後半は,2学期(前期後半)スタートの準備等で勤務校におられる時間も長くなってくる時期かと思います。そこで,夏休み明けからすぐに授業で使える素材たちはすぐさま教材へと変わっていきます。
しかし,少し期間が空いたり,その年に指導していない学年の素材集めに行った場合は,すぐに教材化!…とはなりにくいと思います。
そのような場合,私は集めた素材を記憶が新しいうちにカテゴリー分けを行ったり,メモを付けたりしながら,PC内や教材部屋に整理することをしています。
整理してあることで,実際に授業で使用する際,教材化しやすく,素材同士のつながりも見えてくるように感じます。ということで,私自身は,この夏,第5学年『わたしたちの食生活と食料生産』に関連し,“日本の米どころ”山形県/庄内平野へフィールドワークに向かいたいと思います。
現地取材の様子については,次回8月27日(木)公開のつれづれ日誌でお届けしたいと思います。ぜひ,おたのしみに!
中村 祐哉(なかむら ゆうや)
広島県公立小学校 教諭
「社会科教育」「国際教育」「ESD」をメインテーマに,日々授業実践と研究に取り組んでおります。拙い教育実践ではありますが,共に学ばせていただければ幸いです。
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