2015.04.22
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公立一般小学校での社会科専科

広島県公立小学校 教諭 中村 祐哉

公立一般小学校での社会科専科

 私の勤務校では,新年度がスタートし2週間過ぎようとしています。

 今年度は,公立一般小学校では,設定されることが稀である社会科専科という立場に就かせて頂きました。教員生活をスタートし,初めて学級担任以外の専科職に就くことになりました。

 他教科も一緒に受け持ち,持ちコマ授業時数を調整するのではなく,3・5・6年生の7クラス・年間授業時数650時間全てを子どもたちと社会科に向き合う一年間になります。また,年度内に行われる自治体の社会科教科研究の授業者としても研鑽を積んで参りたいと思っております。

 自分が専門教科とする社会科を子どもたちの実態を踏まえながら,在り来たりかもしれませんが、子どもたち自身が「社会科の中で,なぜ?どうして?と考えることが大好きになった」と言える一年にしていきたいと思います。社会科のなかで考えるということは,将来の自分たちの夢や,日本という国のヴィジョンを考えることにもつながります。

 また、専科が設定されたということで,その成果と課題についても挙げていきながら,3年生から6年生まで系統性をもたせた教科指導を行っていくと共に,自分たちの住む地域から子どもたちの視野の広がっていく社会科教育の推進に従事して参りたいと思います。

 

子どもたちの「なぜ?どうして?」を大切にする社会科

 国立教育政策研究所教育課程調査官・文部科学省教科調査官澤井陽介氏は著書『澤井陽介の社会科授業デザイン』の中で,何かを解決すると新しい問いが湧き,その問いを解決するとまた新しい問いが生まれる,その解決の繰り返しが社会科の授業であると定義しています。授業で扱う社会的事象の中から子どもたちが問いを生み出し,子どもたちなりの解決策を模索していく,ということです。

 私は毎年,まずは第一段階として,それぞれの社会的事象や地域の課題・問題に対して「なぜ?どうして?」と子どもたちなりの素朴な疑問点・問題点を見つけることのできる社会科授業のベース作りからスタートしています。

 「なぜ?どうして?」を子どもたち自身が感じることのできない,見つけることのできない問題を扱っていては,社会科の授業はスタートしないからです。

 「なぜ?どうして?」を大切にする社会科とは,社会科授業のスタートを切る第一歩ともいえるのではないでしょうか。

 

社会科専科として研鑽を積みたいこと

 第17期の今期連載は「なぜ?どうして?」を大切にする社会科授業のお話を中心に具体的授業実践事例を交えながら筆を進めて参りたいと思います。

 3・5・6年生の社会科専科(昨年度は第4学年学級担任)として,2年間で小学校社会科全ての学年を授業できること,また同一学年の社会科授業を複数できることから見えてくる具体的な系統性や,同学年・他学年との子どもたちの社会的視野のつながりにもスポットを当てていきたいと思います。

 社会科の授業から見えてくる子どもたちの社会的視野の広がりと学び…大変楽しみな一年です。

 まだまだ,拙い教育実践ではありますが,今年度もどうぞよろしくお願い致します。

 

【参考文献】

・『澤井陽介の社会科授業デザイン』〈2015〉澤井陽介(P.106~P.107)

中村 祐哉(なかむら ゆうや)

広島県公立小学校 教諭


「社会科教育」「国際教育」「ESD」をメインテーマに,日々授業実践と研究に取り組んでおります。拙い教育実践ではありますが,共に学ばせていただければ幸いです。

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