あるメッセージ
この春から大学院に通っている友人からメッセージがきました。
「周りと比べて、自分のできなさに落ち込んでいる」
私も働きながら大学院生活を送っていた者として、同じ経験がありました。
周りは大学教員やストレートで大学院に進学した人など、外国語教育を専門とする方ばかりでした。
私のような「現場」のみという方は多くはありませんでした。
周りの方のレベルが、とてつもなく高く見えました(実際に高いのですが、さらに高く…)。
本当にあった怖い話
ゼミで先輩が研究テーマについて発表する際のことです。
日本語での発表でしたが、何を言っているか、さっぱり分からないのです。
質問すらできず、「このまま大学院を修了できるのだろうか」という不安に駆られました。
特に進学したばかりの頃は、
「何を言っているか分からない!」「何が分からないか分からない」という混乱状態でした。
ただ「このままではまずい!」という経験が自分を前に進める原動力となりました。
(当時は本当に辛かった! だから、この連載を見てくださっている現職で大学院に通われている方も大丈夫です。時が解決してくれるはずです。)
大切なこと
1. できないことを経験する
大人になってから「できない」を経験できたことは非常に大きかったと思います。
普段の授業の中でも、「できない」と感じている子どもたちの気持ちに少しは近づけたかもしれません。
つまり、「できないことを経験すること」はとても貴重な経験なのです。
次はどんなことを勉強(習い事)して、「できない!」を体験しようかと模索中です。
2. 他人と比べない
人はどうしても他人と比べがちです。
「あいつはあんなことをしているのに、自分は…」ではなく、
「この前の自分より○○だ」というように過去の自分と比べるようにしましょう。
すると少し成長した自分が見えてくるはずです。
おわりに
自分が選んだ道が間違っていた!?と思うことがしばしばあるかもしれません。
その時は、「なぜ大学院に進学することを選んだのか」、初心に戻ることも大切ですね。
きっと、その中に迷いを解決する光が見えるはずです。
羽渕 弘毅(はぶち こうき)
兵庫県西宮市立甲陽園小学校 教諭
専門は英語教育学(小学校)、学習評価、ICT活用。 広島大学教育学部を卒業後、高等学校での勤務経験を経て、現職。 これまで文部科学省指定の英語教育強化地域拠点事業での公開授業や全国での実践・研究発表を行っている。 働きながらの大学院生活(関西大学大学院外国語教育学研究科修士課程)を終え、「これからの教育の在り方」を探求中。 自称、教育界きってのオリックスファン。
同じテーマの執筆者
ご意見・ご要望、お待ちしています!
この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)